ミックスして調味料として使うのが簡単

 ほんの少しずつ残っていることが多いオリーブ(緑でも黒でも、詰めものをしたものでも)、アンチョビ、ケッパーのびん詰め。

 いずれも味出しになるものなので、味をしっかりとつけたいけれど、調味料は増やしたくないときに、加えてみるとじんわりと味がしみ出していい塩梅に。どれも塩分は高めなので、少し加えるだけで塩味に奥行きが出ます。発酵食品の秘めた力が生かされます。

 一つひとつを単独で使ってもいいし、3つを合わせて使ってもいい。相性のよい3本なので、ミックスしてゆで野菜とあえたり、パンにのせてチーズをたっぷりかけてチーズトーストにしたり、ゆで卵にのせたり、ごくごく細かく切ってドレッシングと合わせたりします。

◆刻んでゆでじゃがと混ぜるだけ「ポテトサラダ」

■材料(3〜4人分)

・緑オリーブ(赤ピーマン詰め)、アンチョビ、ケッパー:合わせて50g
・じゃがいも(ひと口大に切る):4個分(400g)
・オリーブ油:大さじ3
・塩:少々
・パセリ(みじん切り):適量

■作り方

(1)緑オリーブ、アンチョビ、ケッパーは粗みじん切りにする。

(2)じゃがいもは水からゆで、やわらかくなったら湯をきって、鍋に戻す。中火にかけ鍋を揺すって水気を飛ばし粉ふきいもを作る。

(3) (2)が熱いうちに(1)、オリーブ油を混ぜ、塩で味をととのえる。器に盛り、パセリ散らす。

3種類の割合は好みで。ミックス具合で塩気が違うので、最後に味をみて塩でととのえ。

飛田和緒(ひだ・かずを)

東京都生まれ。高校3年間を長野県で過ごす。現在は神奈川県の海辺の町で夫と娘の3人で暮らす。素材を生かした、毎日の暮らしから生まれるシンプルなレシピに定評がある。ここ数年はみそやアンチョビなどの、保存食作りにも力を入れている。
著書に『飛田和緒のおうち鍋』『飛田和緒の郷土汁』(ともに世界文化社刊)など多数。

『時間も食材も賢く使う飛田さんの料理の工夫』

料理家として、主婦として長年家族のご飯を作り続けてきた飛田和緒さんが、時間も食材も賢く使う「料理
の工夫」や「シンプルレシピ」を伝授します。もう凝った調理も、沢山の食材もいりません。おいしく食べきるための
工夫と知恵がぎゅっと詰まった一冊です。

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