日本橋にある小さなフランス料理レストラン「ラぺ」。伝統的な料理も現代的なプレゼンテーションも。季節感を大切にし、ぬくもりのある独特の世界観で包み込む。2021年版ミシュランガイドでも一つ星を獲得し、一度訪れたら二度、三度と訪れたくなるお店です。
ラぺが大切にしている5つのフィロソフィーがあります。それは〈日本〉〈調和〉〈心〉〈繋がり〉〈五感〉。
なるほど、日本が誇る食材の、旬だからこそもつおいしさを、心を込めて料理し、サービス。心と心、生産者とゲスト……さまざまな繋がりが生まれ、五感をふるわせてくれます。
その中には、お酒と料理の繋がりもあるでしょう。
この春、ラぺは新しいチャレンジをします。苺を使ったコースと「メゾン マム」のシャンパーニュのペアリングコース。ラぺといえば、夏の「桃のコース」を楽しみにしているファンも多いので、「苺のコース」と聞くだけでも期待が高まります。
そして、歴史あるメゾンのシャンパーニュとの組み合わせはよりいっそう楽しみ。その内容をいち早くご紹介しましょう。
春の訪れを名門のシャンパーニュとともに
春の訪れとともにますますおいしくなる苺。太陽の恵みをたたえて真っ赤に熟し、甘みだけではないフレッシュなおいしさに誰もが顔を綻ばせる。
今回、ラぺの松本一平シェフが選んだのは、岩手県陸前高田市「リアスターファーム」の苺だ。
「コロナ禍では、私たちレストランも生産者も、飲食業界は誰もが大打撃を受けました。今回のコラボレーションで、自分が得意とするフルーツを使ったコースの展開をしようと考えたとき、シャンパーニュにも合う苺、なかでも震災から10年の節目を迎えたリアスターファームさんの苺でやってみたいと考えたんです。
また、長年お世話になっているスガハラガラスさんは、昨年88周年。計算しつくされた美しいフォルムの美しいガラス食器を、器として使い、春の日差しのような透明感のあるテーブルにしたいと考えています」(松本一平シェフ)
2021.03.01(月)
文=CREA編集部