少年隊で妄想「世界のショー巡り」

 改めて少年隊をじっくり聴くと、その強力な魔性にクラックラする。

 コロナ禍で移動を控えている時期は特にお世話になった。私の閉じこもった心を、パスポートは君の笑顔とばかりに世界妄想エンタメ紀行へと誘う少年隊……。

 くっ。今見れば「stripe blue」なんて最高じゃないか。さすが椎名林檎様おすすめ。「情熱の一夜」の悩ましいことよ。「まいったネ 今夜」の粋さ、やばくない⁉ そして何? 「デカメロン伝説」の「聴いた人はもれなく幸せになります」くらいのハッピーマジック。もうテンション上がり過ぎてワカチコンワカチコン!

 一流のイリュージョニスト3人が一回転するごとに、まばゆい世界の舞台に瞬間移動させられるイメージ。心はNYに、スペインに、そしてベガスに! 素晴らしいショーの特別座席に座った気分になるのである。

 後追いの私ですらそうなのだから、35年彼らをガッツリ追いかけたファンの方は、きっと銀河系を超えた旅ができたのではないだろうか。羨ましい……!

 心の旅のチケットをありがとう、少年隊。しかし残念ながら、ニュースを読むと少年隊は名前は残るものの、どうやら3人での活動は、事実上休止となるようだ。

 しかし全員、一流のエンターテイナー。これからもニッキ、ヒガシ、カッチャンが個々の魅力を爆発させていくだろう。

 少年隊が作ってくれた時を止めた楽園(DVD&動画&楽曲)も愛でつつ、3人それぞれが新たに仕掛けてくるイリュージョンを待ちたい。

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡出る単1008語』(誠文堂新光社)など。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2021.02.19(金)
文=田中 稲