旅に出たくなる3冊

旅好きのあの人へ。本があれば、ここではないどこかを感じ、旅についての思いを共有できます。
旅好きのあの人へ。本があれば、ここではないどこかを感じ、旅についての思いを共有できます。

A『窓から見える世界の風』 福島あずさ

 気象学者の著者が、世界各地の風にまつわる気象現象を紹介・解説し、画家のnakabanがその風を窓越しに描いた絵本。

 「風のことだけでなく、インドやトルコなどそれぞれの土地での生活も想像できる。今感じているこの風はどこから吹いてきたのかと、窓の外の風景に想いを馳せたくなります」(黒田さん)。絵 nakaban 1,600円/創元社

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B『旅の断片』 若菜晃子

 旅先で出会った人との交流や、そこで目にした多くの風景を通じて、旅先だからこそ考えたあれこれを綴った随筆集。

 「旅をするということそのものの喜びと、きっと、そこでしか体験できないであろう感情が綴られた名エッセイです。そうそう、旅の醍醐味ってこれだよな~と共感します」(黒田さん)。1,600円/アノニマ・スタジオ

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C『DISTANT DRUMS』 濱田英明

 写真家が世界各国で出合った、観光地の風景でも絶景でもない、忘れ去られてしまいそうな日常のシーンを写した写真集。

 「物理的な移動は無理かもしれませんが、この本を見ていると、まるで自分も旅をしているような気分を味わえます。出かけられないと悲しんでいる旅好きな人に、ぜひ」(黒田さん)。6,500円/セルフパブリッシング

2021.01.19(火)
Text=Kaori Hareyama
Photographs=Wataru Sato,Hirofumi Kamaya

CREA 2021年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

贈りものバイブル

CREA 2021年1月号

特別な一年に想いを伝える
贈りものバイブル

特別定価900円

思いもかけない日々となった2020年。いつもと違う毎日のなかで新しい習慣ともなんとか付き合ったり、戸惑うこともあったと思います。思い通りに会えない日々が続いても、贈りものという形で気持ちを届けたい――。誰もが頑張った一年と、新しい明日に贈る、感謝とご褒美、ときどきエール。いろいろな想いをギフトにして届けます。