●「ハイロー」を経て、香港映画に大抜擢!
――16年には「石原プロ次世代スター発掘オーディション」にて準グランプリを受賞し、石原プロモーションに移籍されます。その経緯は?
これも両親の影響で、昔から日本人のエンターテイナーとして石原裕次郎さんが好きだったんです。
それでアクション映画を製作するという話を聞いたので、「顔だけでも覚えてもらえたら……」という思いもあって、オーディションを受けることにしました。
石原プロに所属していたときに、『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』のオーディションに受かったときは嬉しかったです。
――『エンスカ(END OF SKY)』では、鈴木伸之さんが演じるヤマトの好敵手で、リーゼントと英語混じりの口調が特徴的なブラウンを演じられました。
ダンス繋がりもあり、LDHの知り合いも多い現場でした。ブラウンのキャラは久保茂昭監督のテイストです。
所属しているプリズンギャングを国際的な雰囲気にしたいという演出があり、ほかの役者のセリフや言い回しなども英訳させてもらいました。ブラウンは、ファンの方のあいだでは「トルネード・リーゼント」と呼ばれているんです。
トリッキングというエクストリームスポーツの技をたくさん取り入れて、軽やかな動きで、どっしりと重い動きのヤマトと戦っています。とても過酷な撮影でしたが、一生懸命やらせてもらいました。
――そして、最新出演作『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』では日本人ヤクザ・島倉を演じ、ドニー・イェン演じる主人公の宿敵という大役を果たされました。
谷垣健治監督とは18歳の頃、「VOICE」というMV(05年)でご一緒させていただいたことがあり、『HiGH&LOW』でアクション監督だった大内貴仁さんと話し合われて、声をかけてくださいました。
最初に谷垣さんからお話しいただいたときは、信じられなくて「僕でいいんですか?」と言いました。
石倉の年齢設定が30歳過ぎということも大きかったですが、「ドニー相手にビビらないのは丞威しかいない!」と言われました。十分、ビビりますよ(笑)。
2021.01.01(金)
文=くれい響
撮影=榎本麻美