たとえば、アイラインはまつ毛に化ける。
ピンクはいつも血に化ける
(下)極細なのにコシもあるやじり形チップだから、まつ毛のすき間を難なく埋められる、別名“まつ毛アイライナー”。リキッドアイライナー¥1575/Say
まず、チークは血液が作る“頬の紅潮”に化けるためのものであること、みんなよく知っているはず。でも、実際に毎日、紅潮を再現するように塗っているだろうか? 優れたチークは血の色に化けることに徹しているが、使い手もそれを何より意識して使わなくては。口紅だってじつは血の赤みを再現するアイテム。そこをいつも意識しながら塗ると、自動的に美人になれる。一方、アイラインはまつ毛の生え際の強調。あたかもまつ毛がびっしり生えているかのように見せるためのもの。だから、まつ毛を埋めるようにラインを引くのが約束なのだ。“まつ毛アイライナー”という名のライナーもあるように。加えて、目尻のはね上げだけで、顔が上がって見える。
齋藤薫
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数
2013.03.07(木)
text:Kaoru Saito
photographs:Yasuo Yoshizawa / Aflo