※この記事は、CREA2020年4月合併号に掲載されたものです。CREA WEBで一部公開していたインタビュー記事を、特別再編集して、全文公開します!

 2020年3月に公開された映画『仮面病棟』で初の映画単独主演を務めるも、気負いはなかったと朗らかに語る坂口さん。

 そんな彼が自分を愛し、どんな時も軽やかに飄々として居続けられる理由とは?


自分を認めてあげる才能には 長けているほうだと思います

 「今回の役は、やっぱり難しかったなと思います」

 坂口健太郎さんがこう語るのは、初の単独主演映画『仮面病棟』で演じた速水秀悟のこと。

 速水は田所病院の一夜限りの当直医。しかしその晩、病院はピエロの仮面をつけた凶悪犯に占拠されてしまう。犯人に撃たれて怪我をした女子大生・瞳(永野芽郁)と共に密室からの脱出を試みる速水は、病院の不可解な謎に遭遇していく。

 「速水は3カ月前に婚約者を亡くしていることもあり、物語のスタートは心にまったくエネルギーがない状態。でも事件が起きたことで、彼は“瞳や人質の患者たちを守らなくては”というヒロイズムの精神を発揮していくんです。

 僕は最初に台本を読んだ時、彼にどの場面でそのヒーロー性が芽生えたのか、なぜ瞳にそこまで感情移入して助けようとするのかがよくわからなかった。

 正直、僕が速水だったら、事件の解決よりも命を優先して、絶対に逃げていたと思うんです(笑)。それくらい、病院の中で起きていることと速水は無関係。

 それでも助けようと思うのは、医者だからなのか、それとも人としての正義感なのか。かなり考えながら演じましたね」

2020.09.19(土)
文=菅野綾子
撮影=永峰拓也
スタイリスト=檜垣健太郎(littlefriends management)
ヘアメイク=木村チカ(tsujimanagement)

CREA 2020年4月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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