東京・大井町にあるテキーラ専門のバー、「Gatito(ガティート)」。テキーラはメキシコ原産で、アガベ(竜舌蘭)と呼ばれる植物から造られる蒸留酒です。このアガベ100パーセントのテキーラとメスカル(メキシコ特産蒸留酒)だけを厳選して、なんと400種類も揃える「Gatito」では、メニューには載っていない餃子がと~ってもおいしいと評判。

 「餃子は宇宙です。あらゆるものが餃子になります!」という店主の伊藤裕香さん。

 5回にわたって、お酒のおつまみにぴったりな絶品餃子を教えていただきます。餃子に合う、夏向きのお酒のアレンジもぜひ試してください!


旨辛スパイシーでやみつきになる揚げ餃子

 最終回は「メキシカン揚げ餃子」。スナック感覚で味わう揚げ餃子です。

 「メキシコ人は辛くて酸っぱいものが大好きなんです。今回はハラペーニョの酢漬けを餡に混ぜ込んで、メキシカンな味わいを追求しました!」と伊藤さん。

 ハラペーニョは唐辛子の品種のひとつで、メキシコを代表する青唐辛子。酢漬けにして市販されているタイプを使います。材料表にあるハラペーニョの分量は目安なので、辛みが苦手なかたは減らすなど、好みで調整してください。

 餡に味付けがほどこされているので、揚げてそのままで充分美味しいのですが、トマトとケチャップ、タバスコで作る簡単サルサソースを付けて食べると、また違った味わいに! 一気にメキシコにトリップした気分。チーズ、ニンニク、パクチーといったエッジのきいた材料も複雑な旨みを演出してくれます。

 コーンとハラペーニョの酢漬けの水気をよくきって、餡に粘りが出るまでしっかり混ぜるのがポイント。揚げ油がはねないように、餃子の皮はしっかり閉じることも忘れずに。

■材料 (作りやすい分量・20個分)

・合いびき肉:150g
・コーン:30g
・玉ねぎ:1個
・ハラペーニョの酢漬け:15g
・チーズ:40g
・パクチー:2束
・にんにく:1かけ
・餃子の皮:20枚
・揚げ油:適量

[A]
・チリパウダー:大さじ1
・塩:小さじ1
・オリーブオイル:大さじ1

簡単サルサソース
・ミニトマト:4個
・ケチャップ:大さじ2
・タバスコ:適量

■作り方

(1) ミニトマトを刻んで、ケチャップ、タバスコと混ぜ合わせて簡単サルサソースを作っておく。

(2) 玉ねぎ、パクチー(薬味用に少しとっておく)、ニンニク、ハラペーニョの酢漬け、チーズはみじん切りにする。

(3) ボウルに合いびき肉を入れ、Aを加えて粘り気が出るまでよく混ぜる。

(4) (3)に(2)を加えて混ぜる。

(5) 餃子の皮1枚に(4)を1/20のせて包み、しっかり閉じる。

(6) 揚げ油できつね色になるまで揚げ、器に盛り、パクチーと(1)を添える。

 多めの油で揚げると、クリスピーでとっても美味しいのですが……揚げ物がちょっと億劫なら、小さめのフライパンに2~3センチの油を入れて揚げ焼きにしてもOK!

 この餃子に合わせるカクテルは「ミチェラーダ」。メキシコでポピュラーなビールカクテルです。

2020.07.11(土)
文=CREA編集部
撮影=佐藤 亘