毎日の料理、少しでもラクして美味しいものを作りたいですよね。
そこで取り入れてほしいのが、肉や魚を調味料で味つけしてから冷凍保存する「下味冷凍」。
時間のあるときに食材を下味冷凍してストックしておけば、食べたいときに解凍して火を通すだけでOK。しかも、冷凍している間に味が染み込むから、とても美味しく仕上がるんです!
今回は、テレビ番組「マツコの知らない世界」ほか多数のメディアに出演する、“冷凍王子”こと冷凍専門家の西川剛史さんに、下味冷凍を美味しく仕上げるコツと、おすすめの下味冷凍レシピをうかがいました。
「下味冷凍」は理にかなった調理テク!
調味料で下味をつけてから冷凍保存する「下味冷凍」。西川さんいわく、「これは理にかなった調理テクなんです」。
「冷凍庫の中は極度に乾燥しています。食材を冷凍したら、パサパサに乾燥して味が落ちてしまった、なんて経験を持つかたも多いでしょう。
でも、食材を調味料でコーティングしてから冷凍すれば、食材が冷凍時に乾燥し、酸化を防げます。
それに加えて、味が染み込みやすくなる、食材がしっとり仕上がりやすくなるなど、いいこと尽くめなんですよ」
食材のストックに役立つだけでなく、調味料の効果で保存状態も高めてくれるのですね。それでは、下味冷凍に向いている調味料はあるのでしょうか。
「みりんやはちみつなど、糖分が含まれている調味料を使うと、保水作用でしっとり仕上がりやすくなります。
また、油分も含まれていると、保油作用で食材表面の乾燥を抑えられます。オリーブオイルや米油がおすすめですね。
冷凍するときは、食材表面を調味料でしっかりコーティングするように心がけてください。強くもみ込む必要はありません」
下味冷凍には「ジップロック」がおすすめ
食材に下味をつけたら、保存袋に入れて冷凍する必要があります。西川さんのおすすめは、国内シェアNo.1の「ジップロック」。その理由は?
「下味冷凍は液体の調味料を使うので、液体がこぼれないような保存袋を使うことが大切。そこで、袋の素材に厚みがあって穴があきにくく、ダブルジッパーでしっかり密閉できるジップロックがおすすめです」
ほかに気を付けるべきポイントはありますか?
「できるだけ空気を抜いて、なるべく薄く平らにして密閉すること。こうすることでスピーディーに凍結でき、さらに解凍するときも素早くできます。
解凍は、袋のまま流水解凍がおすすめ。薄く凍らせておくと、5〜10分ほどで解凍できます。多少凍っていても、次の調理工程で火を通せばOKですよ」
なるほど。簡単なことに気を付けるだけで、下味冷凍の実力をもっと引き出せるのですね。
それでは次ページから、西川さんが絶賛する下味冷凍レシピを3つ、ご紹介します!
2020.06.24(水)
文=CREA WEB編集部