#04 夜明けのように青く鋭い言葉の世界へ

『ブルーサンダー』
暁方ミセイ

 2011年刊行の第一詩集『ウイルスちゃん』で、第17回中原中也賞受賞した暁方ミセイの第二詩集。22篇を収録。

 「『春と修羅』がお好きならこれも気に入るのでは……という連想ゲームのような発想で選びました。自然や宇宙という広大な世界の中にある色彩。生活の手触り。ひとりぼっちの自分。それらが渾然一体となって、自分がそこに吸い込まれていく感じの詩が多いのです」

#05 生きづらさを手放すためには?

『あやうく一生懸命生きるところだった』
ハ・ワン 著 岡崎暢子 訳

 韓国で25万部超のベストセラーエッセイ。「会社員とイラストレーターの二足のわらじで必死に頑張ってきた著者が、40歳を目前にすべてに疲れてお勤め生活からドロップアウト。イラストレーターの仕事も順風満帆とはいかず、崖っぷちに追い詰められるのですが、著者はそのことでたくさんの気づきを拾います。そこに共感ポイントが。

 今は、努力だけでは埋められない不利を、ほとんどの人が抱えている時代。自分の努力が足りないのだ、などと思わなくていいよ、という優しい啓蒙書です」

 今回、本を選んでいただいたのは……

三浦天紗子さん
(みうら あさこ)

東京都生まれ。ライター、ブックカウンセラー。「CREA」「anan」「サンデー毎日」「小説宝石」で著者インタビュー、ブックレビューを担当。女性の幸福をテーマにした書籍も執筆。著書に『モテる女のひみつノート』(戎光祥出版)、『そろそろ産まなきゃ 出産タイムリミット直前調査』(阪急コミュニケーション)などがある。