さっぱりとしたタイプから、口に含むとトロッとなめらかで、部位によっては溶けてなくなる、なんてこともあって、まぐろのおいしさは筆舌に尽くしがたい!
つきぢ 天辰
「漬けまぐろとかき揚げの重ね丼」
●推薦人
小宮山雄飛さん
なにゆえサプライズが好きな性分なもので、まぐろがおいしいお店と考えて頭に浮かんだのが〈つきぢ天辰〉。
そうです、天ぷら屋さんです。
とはいっても、まぐろを揚げて天ぷらにする訳ではありません。
こちらの名物は漬けまぐろとかき揚げの丼。ご飯の上に漬けまぐろがのった見た目は、いわゆるまぐろ丼です。
サプライズは後々に取っておいて、まずはそのままひと口。
酒・みりんを煮切って、醬油、かつお節で味付けしたタレに、短時間浸す程度に漬けにしためばちまぐろは、さっぱりとしていて、生と漬けの良いとこ取りのようなおいしさです。
築地で創業43年だけあって、魚の質は折り紙付き。
という訳で、ごく普通の漬けまぐろ丼と思って食べ進んでいくと、なんと中からかき揚げが登場!
一つの丼で漬けまぐろ丼とかき揚げ丼の両方を味わえるという寸法。
丼ものって味が単調になりがちですが、こちらはそれがない。
まずは漬けまぐろ丼として、次はかき揚げ丼として、そして最後はまぐろとかき揚げを一緒に口に頬張ると、人類が今までに味わったことのなかった(ちょい大袈裟)鉄火かき揚げ味に!
ここにきて、まぐろのさっぱりめの漬け具合は、中から出てくるかき揚げの油との相性を考えてのことだったのかと納得。
まぐろ好きも天ぷら好きも納得の、ハイブリット丼なのです。
つきぢ 天辰
所在地 東京都中央区築地7-11-12 中銀ビル1F
電話番号 03-3541-6492
営業時間 11:00~14:30(L.O.)、17:30~21:30(L.O.)
定休日 日曜、祝日不定休
価格 1,200円~
カード 利用可
席数 18席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※漬けまぐろとかき揚げの重ね丼は数量限定。夜は先付、お刺身(3点盛り)、天ぷら(9品)、本日の一品に食事(天丼か天茶)、飲み放題付きで、なんと5,500の円のコースもある。
2020.04.19(日)
Text=Yuhi Komiyama
Photographs=Wataru Sato