慢性的に悩まされている人はもちろん、時々ぽつっとできるニキビに気分が落ちること、誰にでもあるのでは?
そんな毎日のテンションに深く関わるニキビの本当を今一度。
山王メディカルクリニック院長の宮地百子先生にニキビの原因や正しいケア方法について伺いました。
正しいケアで ニキビループから脱出
繰り返し悩まされる人も多いニキビは、本来はしっかりとケアすれば治せるものなのに、様々な情報に惑わされてしまい、正しいケア方法を分かっていない人が多いのも現状、と教えてくれたのは皮膚科医の宮地百子先生。
「ニキビ=過剰な皮脂分泌によるものと考えている人も多いと思いますが、その大前提として、肌の角化(角質がたまっている状態)が大きく関わっています。
角質がたまった肌に皮脂が多く分泌することで、ニキビの原因となるアクネ菌が繁殖していくのです。
特に背中や胸まわりは、顔に比べて皮脂の分泌量が多いのはもちろん、衣類との摩擦などにより皮膚が硬くなり角質がたまりやすいエリア。
繰り返し同じ部位にニキビができる場合には、肌の角化をケアすることが欠かせません。
AHA(フルーツ酸)など角質ケア効果のあるコスメは肌のターンオーバーを促すので、ニキビのできにくい肌状態に整える効果があります」(宮地百子先生)
●ニキビの原因(FACE)
・皮膚の角化によって毛穴が詰まりアクネ菌が繁殖するため。
・ホルモンの乱れや乾燥により皮脂の分泌が過剰になるから。
・糖質過多で血糖値が急上昇すると皮膚が角化しやすい状態に。
・肌の代謝が悪い、角質がたまりやすいなどの体質によるもの。
糖質制限はニキビにも効果的
加えて肌ケアに欠かせないのが毎日の生活習慣。最近では血糖値の上昇とニキビの関係もわかってきているのだとか。
「チョコレートやナッツがニキビによくないというのは以前から言われていることですが、それは食べ過ぎることで血糖値が上がるため。
ニキビができやすい生理前などは炭水化物を控えるなど食生活にも気をつけてみてください。
ただし、慢性的なニキビで悩んでいるのなら一度皮膚科を頼ってみてください。ニキビは病気と捉えましょう。正しいニキビ治療をすることはアンチエイジングにもつながりますよ」
ニキビケアのポイント
□ 甘いものや炭水化物の摂り過ぎに注意する。
□ 油分が多いコスメは避け保湿はしっかりと。
□ フルーツ酸などの角質ケアを取り入れる。
□ ゴシゴシこするなど肌に摩擦を与えない。
ニキビをポジティブに捉えられるかも?
学生時代、ニキビで恋愛占いをしていた人も多いのでは? 額にできたニキビは「思いニキビ」、アゴにできたニキビは「思われニキビ」、左頰は「振りニキビ」、右頰は「振られニキビ」……。ニキビも占いに絡めて楽しくポジティブに!
2020.04.05(日)
Text=Mika Hatanaka
Illustrations=Haruka Toshimitsu