小麦の生地とチーズがこんがり焼ける香ばしい匂いには、お腹が空いてなくてもそそられますね。生まれた場所が違っても、熱々を頰張りたい気持ちは一緒。ぜひ足を運んでみて。
ジョンティ
タルト フランベ(トラディショネル)
●推薦人
渡辺P紀子さん
フランス・アルザス地方はまだ見ぬ憧れの地だ。大好きだった洋菓子店(今はもうない)の主も、修業の地はアルザスだった。
シュッと細身のワインのボトルの形も好きだし、シュークルートも大好きだ。そして、アルザスのピッツァともいうべきタルト フランベも。
そんなアルザス料理の店が東京にあること自体が快挙である。〈ジョンティ〉の料理は、その名が示す通り、何を食べても“やさしい”味わい。
店主・富田裕之さんは「アルザスは街並みがかわいいんです。花もきれい、ワインも華やか。だけど、料理は飾りっ気がない。ドーンという感じなんです。それがワインと合わせると、もうおいしくておいしくて」と、アルザス愛にあふれる人である。
タルト フランベ(トラディショネル)は、生地を三次発酵までさせてから薄くのばし、空焼きして、フロマージュ･ブラン(！)と生クリーム、ナツメッグ、塩を合わせたアパレイユをのせ、玉ねぎと自家製ベーコンを散らして焼いたもの。
カリッ、サクッの歯ざわりもいいけれど、アパレイユがやさしく甘く、すっと入ってくる。トラディショネルの他に、マンステールチーズ(1,800円)、グラティネ(チーズたっぷり。1,400円)、キノコ(1,200円)、ニンニク(1,400円)も。 ※いずれも小サイズは400円引き
どれもこれも丁寧な作り。何を食べてもおいしいし、ボリューミー。シェアして、どうぞ。この時期はアルザス料理で心からあったまりましょ♡
ジョンティ
所在地 東京都台東区浅草橋2-5-3
電話番号 03-5829-9971
営業時間 11:30～14:00(L.O.)、土日祝12:00〜14:30(L.O.)、18:00～21:30(L.O.)、土日祝〜21:00(L.O.)
定休日 水、第3火曜
価格 Lunch(平日) 800円〜、Dinner 5,000円〜
カード 利用不可
席数 28席
おすすめの人数 できれば数名で
※どれもこれも丁寧、どれもこれも自家製。老若男女、どなたもがおいしいと感じるシアワセなお店。
2020.02.20(木)
Text＝Michiko P Watanabe
Photographs＝Atsushi Hashimoto
CREA 2020年2・3月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
この記事の掲載号
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