うわー! 気持ちよくてたまらん
部屋にいながら森林浴

 桜や紅葉など250本以上の木々たちに「お邪魔します~」と進むと、客室があるクラスターへ到着。

 面白いことに、1つのクラスターに客室が2~3室にまとめられているんです。1階に2部屋、2階に1部屋などコテージスタイルというか、小さなコロニーのように造られている。各部屋へは1階の共有スペースである “リビングルーム”を経て、客室である“ゲストルーム”へ辿り尽きます。

 しかもリビングルームへ上がる前に、靴を脱ぐという日本式! ここで一気に気持ちが解放されます。

 客室のなかももちろん、木材がふんだん。内装は客室ごとに異なり、ただ共通しているのは「森の中」。どの部屋にいても、まるで大きな森に迷い込んだようで、これこそ贅沢なグランピング!? と錯覚に陥ります。

 ホアン氏の信念である「Less is more」に添って、テレビも音楽もない部屋。でも、移りゆく時間とともに外を眺めているだけで、あっという間。

 素足で歩く床材の心地よさ、室内の温もりある雰囲気は、五感が研ぎ澄まされていくようで自分が「ニンゲン」だったことを思い出します。同時に四季を目前にし、ニッポンっていいところなんだぁと改めて痛感。

 自然に寄り添うエコスタイルなので、部屋には必要最低限のものしか用意されていません。※ただバスローブのほかに、日本ではパジャマや浴衣はあったほうがもっとリラックスできるのになぁ、と思ったりして……。

2020.01.03(金)
文=CREA WEB編集部
撮影=佐藤 亘