西洋美術の最上級を
浴びるように観る!

 絵を観てこれほど親密な気分に浸れる体験というのもまたとない。19世紀後半から20世紀前半にかけてフランスで活動したピエール・ボナールの作品だ。室内や窓外の風景など身近なものを題材にして、それらを何色とも名付けづらい温かみある色彩によって描き出す。

 彼が生み出す画面の中では、すべてのものが溶けて一体化しているかのよう。130点超のボナール作品が並ぶ会場で存分にうっとりとしたい。

『オルセー美術館特別企画
ピエール・ボナール展』

会場 国立新美術館(東京・六本木)
会期 開催中~2018年12月17日(月)
料金 一般 1,600円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://bonnard2018.exhn.jp/

2018.11.20(火)
文=山内宏泰

CREA 2018年12月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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