新旧の名建築に出会えるアートの街
旧港からメインストリートのカヌビエール大通りを伝って街中へ。
メリーゴーランドの陽気な音楽とマルシェで賑わう広場を横目に、ショッピングセンターの「ギャラリー・ラファイエット」に寄り道しつつ、グングンと街歩き。
約1キロ続く大通りの東側には19世紀建造のサン・ヴァンサン・ド・ポール教会、通称レフォルメ教会、さらに東へ行くとこれまた19世紀建造のロンシャン宮へ。
ロンシャン宮のあたりまで来ると、地元の暮らしぶりが感じられるというか、くつろいだ空気に変わります。
18~19世紀に建造された家並みが続き、並木道に面したオープンテラスのカフェでくつろぐ人や、ロンシャン宮の芝生で寝ころびながら読書する人。木漏れ日の中をガタゴトとトラムが通り過ぎます。
かつてマルセイユは治安が悪かったと聞いても、俄かには信じられない、のどかさです。とはいえ、気を許しちゃいけませんね。
マルセイユの治安が以前より改善された一因には、1990年代からスタートした文化・芸術都市としての再開発計画もあるでしょう。
旧港の入口近く、パニエ地区西側のウォーターフロントには隈研吾設計のマルセイユ現代美術センターや、ザハ・ハディドによるCMA CGMタワーなど、目を引く建築物が登場しています。
そして、街の南には2016年に世界遺産登録されたル・コルビュジエによる集合住宅の「ユニテ・ダビタシオン」が! こちら、一部がホテルとして一般に開放され、宿泊が可能です。
建築めぐりもマルセイユの新たな魅力になっているようです。
マルセイユ
●アクセス パリ・リヨン駅からマルセイユ・サン・シャルル駅までTGVで約3時間20分。またはニース駅からTGVもしくはTERで約2時間40分
●おすすめステイ先 東横INNマルセイユ サン シャルル駅前
https://www.toyoko-inn.com/search/detail/00272
Column
古関千恵子の世界極楽ビーチ百景
一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2018.10.27(土)
文・撮影=古関千恵子