あなたは工芸、という言葉から、何を思い浮かべるだろう。ちょっと頑張れば買うことができて、毎日の生活を豊かにしてくれる、若手作家の器。あるいは日本民藝館に集められている、柳宗悦の目に適った「用の美」、生活に根ざした手仕事のわざ。それともデパートで開催される、人間国宝の作品がずらりと並んだ伝統工芸展か。
ところが金沢21世紀美術館の「工芸未来派」展に展示中の作品を見ると、そうした「工芸」のイメージは鮮やかに裏切られる。難しい話をする前に、まずは会場を観ていただこう。
2012.06.23(土)