今、東京の中華料理はメキメキと進化している。余分なものを削ぎ落とし、とてもシンプルに。「かに玉を食べると、そんな東京中華の先端がわかるような気がする」と語る“卵担当”フリーライター・北條芽以さんおすすめの、絶品かに玉がいただける名店を3軒ご紹介。

» 第1回 卵黄のコクを加えた“濃い”かに玉
» 第2回 かにの季節感も味わえるトロトロ系

卵白は注文ごとに
手で泡立てます

[築地]
◆東京チャイニーズ 一凛

ズワイ蟹と卵の炒め ふわふわスフレ仕立て 1,600円。

 ふわ~っとしたスフレ仕立てのかに玉。作るところを見せてもらうと、メレンゲを泡立てて合わせていくところは、まるでお菓子作りのようだ。鍋に流し入れたら折りたたむように熱を入れ、全体がふんわり。職人技とスピード感の賜物なのだが、カウンターならこのライブ感を間近に見られてとても楽しい。

 口の中でふわっととろけて、旨味あふれるかにもたっぷり、という幸せな味。

「大胡晴雄料理長渾身のかに玉はモンサンミッシェルのスフレオムレツを思わせます。しょうがも少し加えていて香りもいいんです」(北條さん)

東京チャイニーズ 一凛
所在地 東京都中央区築地1-5-8 樋泉ビル1F
電話番号 03-3542-6663
営業時間 11:30~14:30(14:00 L.O.)、17:30~23:00(22:00 L.O.)
定休日 日、祝、第1月曜
http://www.whaves.co.jp/ichirin/

●教えてくれたのは……
北條芽以(ほうじょう めい)さん[フリーライター]
食を中心とするフリーライター。CREAでは「卵サンド」「卵かけご飯」の推薦人も務め、なぜか卵担当に。

2018.05.18(金)
Text=Mei Hojo
Photographs=Hirofumi Kamaya

CREA 2017年6月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

東京ひとりガイド。

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世界で一番楽しい街は東京でした。
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定価780円