#142 Wellington
ウエリントン(ニュージーランド)
ロブスター型の公衆トイレにびっくり
ウエリントンに興味をもったきっかけは、世界各国の公衆トイレを撮影した写真集。そこに出ていた、「ロブスター・ルー(ロブスター型トイレ)」は、まるで近未来の生物が鎌首をもたげたようなデザインで、「え、これはどこ?」とズバンッと胸に刺さりました。
この奇妙なトイレは、ウエリントニアン(ウエリントン市民)も、最初、地下鉄の入口かと思ったとか。それにしても、用を足す公衆施設をここまでデザイン化するとは、なんて遊び心の効いた街でしょう。
ニュージーランドの首都ウエリントンは、北島の最南端、クック海峡を挟んだ国土のほぼ中央に位置します。中心部はラムトン湾に面し、周囲を急峻な丘に囲まれています。
この地に入植が始まったのは1839年。当初予定していた移住地が湿地だったために、現在の場所へ移動したのですが、予定されていた平地の都市計画をそのまま採用してしまったとか。
そのため険しい丘陵地帯の手前に広がる平坦なエリアにショップやレストラン、カルチャー施設やナイトスポットなどが密集。その結果、どこへ行くにもほぼ徒歩で回れる、コンパクトな街にまとまったそうです。
2018.02.10(土)
文・撮影=古関千恵子