◆資生堂『肌パシャ』で
肌年齢や肌評価まで
一方、資生堂の「肌パシャ」は、肌自体を自ら撮影して、キメ、皮脂、水分、毛穴などの情報を得るアプリ。画像で得られたキメの状態から様々なことがわかる内容で、キメ年齢も割り出される。スマイルコネクトと同じようにデータ管理をしてくれる上に、その日の状況に合わせたアドバイスも送ってくれる。特に測るたびにいちいち評価が出る“キメ年齢”の結果が、たとえ良くても悪くても良い刺激になって、頑張らなきゃとか、私もなかなかとか、自分の肌を客観的に見つめられて、癖になる。
どちらにしても、これまで化粧品カウンターなどに行かなければ測ることができなかった肌の詳細を、スマホひとつで知ることができるというのは大変な革命だと思う。ひょっとしたら多くの人がまだ、面白半分にしかこれらを使っていないかもしれないが、自分の肌の訴えかけを受け止めることに本気になると、今まで考えもしなかったいろんなアイディアが浮かんでくる。自分のお手入れが極めて濃厚なものになるはずなのだ。今まではただぼんやりと適量塗るだけだったお手入れが明らかに変わってくる。
毎日毎日同じことを繰り返してきただけの人が、化粧水一本を使うのにもなるべく良い結果が出るように意識して行うようになるはずで、それは自分の肌革命をも起こせるはず。実際この機能を使うようになってから肌が俄然明るくなり、トラブルが少なくなったと証言する人もいる。ちゃんと使えばちゃんと結果が出る機能、無料だからやらなきゃ損。絶対損である。
齋藤 薫 (さいとう かおる)
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『“一生美人”力』(朝日新聞出版)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。近著に『されど“男”は愛おしい』(講談社)がある。
Column
齋藤 薫 “風の時代”の美容学
美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。
2017.12.06(水)
文=齋藤 薫
撮影=釜谷洋史