季節限定のバウムクーヘンにも注目

 森さんが創作したバウムクーヘンは、全部で16種類。季節限定のものが次々に登場し、その時季ならではの味わいが楽しめるなんて、本当にびっくり!

 取材時にあった、春から初夏の商品をご紹介しておきましょう。

左より「すぐりとチョコのバウムクーヘン」680円/100g、「抹茶バウムクーヘン」500円/100g、「はちみつバウムクーヘン」500円/100g、「ビターチョコレートバウムクーヘン」660円/100g。

 「すぐりとチョコ」は、食べると最初は酸っぱくて、さわやか。後からチョコの風味とほろ苦さが追いかけて来る大人の味わい。赤ワインやロゼワインとのマッチングを楽しみたい。

 「いちごとヘーゼルナッツ」は、イチゴの甘酸っぱさとナッツの食感が印象的。貴腐ワインやロゼワインと相性がいいそうです。

 「バウムクーヘンを、コーヒーや紅茶だけでなく、ワインや日本酒などのお酒と楽しんでみてほしいんです」と森さん。

 春から夏の終わりまでの「トマト」や「レモンとバジル」、真夏の「グレープフルーツとピンクペッパー」「伊予柑と塩ピーナッツ」は、キリッと冷やした白ワインがとてもよく合うのだとか。バウムクーヘンの今までなかった味わい方です。ベリーの酸味やチョコレートの苦みを上手に生かした、ここのバウムクーヘンだからこそのマリアージュ。ぜひ、お試しあれ。

店頭ではこんな感じで売っています。

 森さんの目標「ここにしかないバウムクーヘンを創る」から生まれたたくさんの種類のオリジナル。秋の「栗とそば粉」「コーヒーとブルーベリー」、秋から冬の終わりにかけての「りんごとごま」「フルーツチャツネとチャイティー」、そして、ドイツからのスパイスを使う「ショコラスパイス」。全部食べてみたくなります。

「ツヴィーバック」(1袋330円)は、「2回焼く」という意味。バウムクーヘンを薄く切って、両面に粗糖をまぶし、オーブンで焼いた後、低温で約3時間ゆっくり焼いたもの。クッキーのようにカリッと香ばしい、ひと味違ったバウム。

 ドイツにも世界中のどこにもない、オンリーワンのバウムクーヘンは、ワインと合わせて楽しむ大人のおやつ。お取り寄せもできます。

ズーセス ヴェゲトゥス
所在地 京都市北区紫竹下竹殿町16
電話番号 075-634-5908
http://www.sv-baum.com/

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2017.07.11(火)
文・撮影=そおだよおこ