各界のスペシャリストが
ちりばめた東北のエッセンス

 「TOHOKU EMOTION」 は全部で3両編成。「東北レストラン鉄道」とも称される車内は、象徴的な2号車のライブキッチンスペースをはじめとして、個室車両の1号車、オープンダイニングの3号車と、すべてがレストラン空間となる設え。旅のスタイルや目的、一緒に過ごす人によって選べるのがうれしい。

レストランさながらの活気ある空間を味わいたいなら、3号車へ。床は青森の「こぎん刺し」、照明は岩手の「琥珀」、什器の仕上げは宮城の「雄勝硯」をモチーフにしている。
コンパートメント個室でくつろげる車両の1号車。壁面は、福島の「刺子織」にインスパイアされたデザイン。プライベート空間を楽しみたい人に。
ライブキッチンスペース車両の2号車。キッチンの背面には、青森の「こぎん刺し」、カウンター壁面には岩手の「南部鉄」と青森の「南部姫繭」がモチーフとしてあしらわれている。

 車内のインテリアは鄭秀和さんが監修し、東北各地の伝統工芸をモチーフとして取り入れているほか、エクステリアは奥山清行さん、オリジナルBGMは半沢武志さん、車内アートは高橋匡太さんと十和田市現代美術館がコラボレートするなど、各ジャンルのスペシャリストが参画し、唯一無二の車内空間を演出している。

2017.07.01(土)
文=吉村セイラ