ムーミンとその彼女が踊る
ダンスはかわいらしさ炸裂!

ムーミンとその彼女のスノークのおじょうさん、二人による愛のダンス。なんとキスシーンも♡ (C)Hidemi Seto

 こうしていくつものハードルを乗り越えて実現した、ムーミンバレエ。

 『たのしいムーミン一家~ムーミンと魔法使いの帽子~』では、雪の妖精たちが舞う中、春の訪れを感じていち早く目覚めたちびのミイが元気いっぱいに登場。冬眠中のムーミン、スニフ、ムーミンパパ、ムーミンママを起こし、春の到来を祝うために、いそいそと準備を開始。そんな中、ちびのミイが見つけた魔法の帽子のために、ムーミン谷は大騒ぎに……。

爪先でくるくると回るたびに、金色の前髪がサラサラと揺れるスノークのおじょうさん。アシストするムーミンもかっこいい! (C)Hidemi Seto
騒動を巻き起こしていたシルクハットとルビーは、魔法使いの飛行おにのものだった。それらを探しに、飛行おにはムーミン谷へ。(C)Hidemi Seto

 おしゃまなちびのミイに、ユーモラスにして時にクールなスニフ、そして何よりもムーミンとその彼女であるスノークのおじょうさんの二人のダンスは圧巻。特にスノークのおじょうさんが爪先立ちでくるくると回るたびに、金色のサラサラヘアーが揺れ、かわいさ炸裂。いつしか、着ぐるみであることも忘れてしまうほど。

 ムーミンパパの家族を守る強さ、ムーミンママのやさしさ、原作の魅力がそのままにバレエで再現されている。そして雪の妖精や春の花たちの舞いに誘われ、ドリーミーな世界へ。

飛行おにはルビーを取りもどし、ムーミン谷に平和が訪れる。(C)Hidemi Seto

 ムーミンバレエの前には、「北欧バレエ・ガラ」を披露。クラシカルな『白鳥の湖』や『ドン・キホーテ』から、前衛的な『レンミンカイネン組曲』、そして『悲愴』まで、ジャンルの幅広さと実力の高さが伝わってくる。

『白鳥の湖』第3幕では、スペイン、ハンガリー、ロシアの民族舞踊も楽しめる。(C)Hidemi Seto
チュチュをまとった男性のソロが鮮烈な印象を残す『悲愴』。(C)Hidemi Seto

 東京公演は、4月22日(土)から25日(火)までの4日にわたりBunkamuraオーチャードホールで行われ、好評を博した。大阪公演は、4月29日(土・祝)、30日(日)の両日、フェスティバルホールにて開催される。

フィンランド国立バレエ団
『たのしいムーミン一家 ~ムーミンと魔法使いの帽子~』
「北欧バレエ・ガラ」

会場 フェスティバルホール(大阪)
日時 2017年4月29日(土・祝) 17:00~
   2017年4月30日(日) 13:00~
http://www.kyodo-osaka.co.jp/schedule/E018004-1.html

【お問い合わせ先】
キョードーインフォメーション

電話番号 0570-200-888

2017.04.27(木)
文・撮影=古関千恵子