真摯に相手と向き合う写真家の眼差し
ポートレート写真とはそもそも不思議な存在だ。被写体は撮影時からどんどん変化していくし、長い時を経ればこの世からも消えてしまう。けれど写真の中ではその姿を半永久的に留めている。
気鋭写真家がポートレートの奥深さに真正面から取り組んだ新作を発表する。少し距離を取りつつ、真摯に相手と向き合う写真家の眼差しをどの写真からも感じる。一点ずつの画面の透明感と色彩の美しさにも強く惹かれる。
喜多村みか 写真展『meta』
会場 Alt_Medium(東京・高田馬場)
会期 2017年1月19日(木)~2月12日(日) ※月~水曜 休廊
料金 無料
電話番号 03-5996-8350
http://altmedium.jp/
山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。著書に『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)ほか。「写真を読む夜」「文学ワイン会 本の音」などの催しも主宰。新刊に『文学とワイン』(青幻舎)。
https://twitter.com/reading_photo
Column
山内宏泰のこの1枚に会いたい!
美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。
2017.02.04(土)
文=山内宏泰