アジア美人を育てるヘルシー中華スイーツ

クワイやライチにも似たフルーツの龍眼など、中国の伝統的な食材を使ったスイーツ。カロリー控えめだから、夜中に食べても罪悪感がない!?

 ディナーをお腹いっぱい食べても、別腹におさめたいのが、蓮の実やキクラゲなど、美容にいい食材をふんだんに使った中華スイーツ。マカオの人たちは甘いものが大好きで、専門店もあちらこちらにある。しかも、夜遅くまでオープンしている店が多いから、ディナーを食べて、夜景散策の後に甘いもの、というコースも十分に可能だ。

中心地の福隆新街にある「甜香園」のスイーツ。見た目だけでなく、20~30パタカ(約260~400円)ほどと、お値段も可愛らしい。

 夜遅くまで人が行き交う福隆新街の人気店が、「甜香園」。カボチャ、龍眼、クワイがたっぷりと入った南瓜龍眼馬蹄沙は人気のオリジナルメニュー。パパイヤとキクラゲのゼリー、木瓜純雪耳は、爽やかなパパイヤの果実と、コリコリとした食感のキクラゲが意外とマッチ。これはクセになりそう。

ある日の深夜1時に「甜主」で食べたメニュー。スイーツとは思えない見た目のものや、ど派手なメニューなど、遊び心が楽しい。

 タイパ地区の住宅街にある「甜主」は、家族連れやカップルで賑わう店。ガラス張りの店内は、深夜になっても混み合っていることも。メニューの種類が多く、定番だけでなく斬新なものもあるから、ローカルに大人気だ。

冰花燉雞蛋(卵プリン)と、巧手薑汁燉奶(牛乳プリン)。どちらも優しい味。

 昔からマカオの定番スイーツといえば、「義順牛奶公司」の牛乳プリン。添加物を加えず砂糖だけで固めたシンプルな味に癒される。女性に人気があるのは、生姜入り版。ヘルシーだし、生姜の効果で身体もぽかぽかと温まる。

夜遅くになっても、街角には涼茶のスタンドが立っている。たくさん食べた後には、涼茶を飲んで翌日も胃は快調。効果テキメンなので、違う種類の涼茶は飲み合わせないように要注意。

 さて、飲茶もディナーもスイーツも……と、お腹がいっぱいになったら、ホテルに帰る前に、涼茶を一杯。涼茶というのは中国で親しまれる漢方茶のこと。風邪やニキビ、胃もたれなどさまざまな効能別に種類がある。食べ過ぎた日は、胃腸の働きを助けてくれる廿四味茶がぴったりだ。ただし、良薬口に苦し。地元の人を真似て、けっして味わうことなく、一気に飲んでしまおう。

【取材協力】
マカオ観光局

http://www.macaotourism.gov.mo/

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

2016.11.22(火)
文・撮影=芹澤和美