レトロ茶楼や3ツ星レストランで飲茶三昧!

点心は広東語で點心(ディムサム)と呼ぶ。本場は種類もたくさん。

 マカオで食べておきたい中国料理といえば、まずは点心。点心というのは、スープと主菜以外の中国料理のことを指す。つまり、点心とは、小籠包や餃子だけにあらず。炒飯やちょっとしたおかずも含まれるから、種類はとにかく豊富だ。点心を食べながら中国茶を飲むスタイルが、飲茶と呼ばれている。

 日本の中華レストランでは時間を問わず点心が食べられるけれど、マカオでは、基本的に朝からお昼までに提供されるもの。おいしい点心を食べるのなら、早茶(朝の飲茶)かランチで楽しみたい。

マカオの朝の楽しみは、「早茶」と呼ばれる飲茶。「龍華茶樓」は、昔からローカルに愛される早茶スポットだ。

 かつて、マカオで朝の日課といえば、鳥かごを持って公園を散策し、食堂で愛鳥の鳴き声自慢と飲茶を楽しむことだった。マカオ最大の市場、紅街市のすぐ近くにある「龍華茶樓」は、その頃の面影を残す店。

 古き良き時代の雰囲気を感じながら食べる点心は、素朴で優しい味。ローカルに愛されつつ、ツーリストも利用しやすい店なので、滞在中、ホテルの朝食を一度はスキップして体験してみるのもいいかもしれない。

現在は鳥を連れての来店は禁止されているが、窓辺には空の鳥かごが並び、昔の雰囲気を伝えている。ポルトガルの血を引くマカエンセが広東風の飲茶を楽しむ光景は、マカオならでは。

 洗練されたスタイルで楽しむのなら、星付きレストランへ。中心地近くのホテル「グランド・リスボア・ホテル」の中にある「8餐廳」は、ランチタイムの飲茶が人気の3ツ星レストラン。

中国では縁起のいい金魚と“8”をモチーフにした斬新なインテリアでも楽しませてくれる「8餐廳」。

 店内に入るとまず、独創的な内装に驚かされるはず。中国では縁起のいい数字、“8”と金魚をモチーフにしたデザインは、香港の有名デザイナー、アラン・チャンが手がけたものだ。

蟹肉がたっぷり入ったカレー味のタルトパイ(左)は、小蟹の形。モチモチした食感の蒸し餃子(右)は、縁起のいい金魚型。

 可愛らしい蟹の形をした蟹タルトパイや、金魚型の蒸し餃子、ハリネズミの形をしたエビ団子など、点心はどれもビジュアルが斬新。もちろん、お味にも大満足。ミシュラン星付き、しかも5ツ星ホテルの中のレストランというと敷居が高いイメージがあるけれど、ランチは比較的リーズナブルに楽しめる。

「榮記豆腐麵食」の豆腐麺は15パタカ(約180円)と庶民派価格。ローカルの朝ごはんを楽しみたいのなら、ぜひ。

 朝食はホテルの豪華なビュッフェでお腹いっぱい、飲茶はとても無理だけど、ローカルの中国的な朝食も試してみたい……というのなら、ぜひ、ヘルシーな豆腐麺を。

 世界遺産の「聖ポール天主堂跡」近くにある「榮記豆腐麵食」は、朝食スポットとしても人気の老舗店。まろやかな豆腐とコシのある細麺を入れた豆腐麺は小ぶりで、おやつ感覚で食べられる。

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2016.11.22(火)
文・撮影=芹澤和美