世界大会優勝の腕前を誇る“スコップ三味線”

プロによる津軽三味線などの演奏が終わると、スコップ片手にスタッフがステージに上る。

 毎夜、じゃわめぐ広場で開催される「じゃわめぐショー」も必見。プロが演奏する津軽三味線の力強い音、張りのある青森の南部民謡の歌声にも気持ちが高ぶるが、青森屋スタッフによるスコップ三味線の演技が秀逸だ。

左:演奏の前には、まずチューニングから。堂に入っている。
右:音楽が流れ始めると、見事なバチさばきで圧倒。

 スコップ三味線とは、元は五所川原のとあるスナックのマスターが、雪かき用スコップを三味線に、栓抜きをバチに見立ててあみ出した宴会芸。青森屋スタッフのスコップ三味線は、バチさばきといい、合いの手といい、息の合った熱演ぶりがすごい。

 聞けば、第3回スコップ三味線世界大会で優勝した実績があるのだとか。ここには、その時の賞品であるきれいに塗られた立派な津軽塗のスコップが飾られている。

ノリのよい津軽三味線の音で始まる「千恵っ子よされ」。バチさばきも冴える。

 ラストに披露されたのは、津軽を歌い上げた「千恵っ子よされ」に合わせてのパフォーマンス。会場中から万雷の拍手が巻き起こった。みちのくお祭り気分の最後を飾るにふさわしい。

2016.08.28(日)
文=小野アムスデン道子
撮影=鈴木七絵