星野リゾート 青森屋 (前篇)
日本の地方の魅力を掘り起こし、プロデュースすることで日本の観光に一石を投じてきた星野リゾート。その各施設を訪れ、地方らしい遊び方、旅の仕方を再発見していこうというシリーズが「日本を遊ぼう!」。今回は“のれそれ(津軽弁で思いっきり)青森”をコンセプトにする「星野リゾート 青森屋」に滞在し、青森の祭りと郷土文化を“のれそれ”楽しむ旅をします。
楽しさに満ちあふれた「じゃわめぐ広場」
飾り提灯がさがる町並みにウキウキするようなお囃子。いくつになっても、“お祭り”はハレの楽しい雰囲気でいっぱい。ここ「星野リゾート 青森屋」は、エレベーターで地下に下りると「えっ!? ここって本当にホテルの中?」と驚く、お祭りワンダーランドの雰囲気溢れる「じゃわめぐ広場」にいきなりワープできる。
“じゃわめぐ”は津軽弁で“ワクワクする”という意味。大人も子供もじゃわめぐ、青森の夜祭りで沸く町がそのまんま目の前に広がるのだ。
懐かしい昭和の町並みの中には「ヨッテマレ酒場」があって、24時まで営業の宵っ張りの酒場になる。昼は焼干しラーメンなどの軽食を提供し、夜には酒場になって、スルメや数の子の入った名物ねぶた漬けなどのおいしいおつまみが揃う。
「浴衣処 いろは」では色とりどりの浴衣をレンタルしている。そして、「あおもり工房」では、ほたて貝の絵付けや八幡馬の色付けなど、青森の思い出になるような工芸品を自分で作ることができる。また、春はりんごの花みくじ、夏は金魚の貸し出しと、季節ごとに趣向を凝らしたプログラムも楽しめる。
中央のステージでは、毎夜、“じゃわめぐショー”としてプロの奏でる津軽三味線、そして、青森屋スタッフによるスコップ三味線が演じられる。
青森の祭りを彩る武者絵が描かれた大きな山車が飾られていて、年がら年中、ここはお祭りなのだ。
2016.08.27(土)
文=小野アムスデン道子
撮影=鈴木七絵