海と緑を感じ、絶景とともに滞在するオーベルジュ
眼下には、海に浮かぶ島々。「天空の船」はその名のとおり、空に浮かぶ船から海と島々を見下ろすかのようなホテル。
3つの海に囲まれ、随所で絶景が見られる天草。なかでも、訪れる人の心を掴んで離さないのが、大小約20の緑豊かな島々からなる天草松島だ。宮城県の松島、長崎県の九十九島と並んで、日本三大松島と呼ばれる景観でもある。
四号橋や島々の影を映す松島の海はいつも穏やかで、心を癒してくれる。
そんな景色をずっと眺めながら過ごせるのが、「天空の船」。雲仙天草国立公園の中にあるここは、1966年の天草五橋開通以来、展望所として親しまれた場所。街の喧騒がいっさい届かないロケーションは、桃源郷のようでもある。
ゲストルームはわずか15室。本館は、海に浮かぶ島々や天草五橋を一望するブリッジビュールーム、海に沈む夕陽を眺めるサンセットビュージュニアスイートルームと、眺めをそのまま冠した部屋が、ダブルとツインあわせて12室。すべて、テラスと天然温泉の露天風呂付きだ。
本館には、四号橋を望むブリッジビュー(ダブル、ツイン)、夕陽を望むサンセットビュージュニアスイートが。
本館と離れた半島部に立つのが、独立した3つのヴィラ。サンセットを望むヴィラAと、天草五橋を望むヴィラBの2タイプがある「アイランドビューヴィラ」、そして、岬の突端に立ち360度の絶景を望む「パノラマビューヴィラ」だ。
林の中を進むと、3つのヴィラが。移動はカートも利用できるけれど、歩くのが気持ちいい。
なかでも、このホテルで最もラグジュアリーなゲストルームが、「パノラマビューヴィラ」。
リビングは2方向がガラス窓で開放的。ベッドに寝転んでいても海が見える。
広々とした野外リビング。階段を降りていくと、海を見渡す露天風呂が。
遮るものは一切なし。露天風呂からも、松島を一望。
部屋に入りまず視界に飛び込んでくるのは、キングサイズベッドを置いた寝室からリビング、野外リビング、その先にある海まで一体化したような、開放感のある景観。野外リビングから階段を降りたところにある露天風呂は、森の中にひっそりとある秘密基地のようで、心がくすぐられる。
海鳥が優雅に飛ぶ朝から、真珠や車エビの養殖用の筏を染める穏やかな夕景まで、刻一刻と変わる海を楽しみながらのステイ。ヴィラはすべて、寝室が2つあり4名まで宿泊可能。友達同士の旅でもゆったりと過ごすことができそうだ。
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- 文・撮影=芹澤和美
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