鳥居希美(とりい のぞみ)さん
家族:夫、4歳男子
会社名:鳥居希美 ファスティング&ファッション
勤務体制:フリーランス
その場にいるだけでパッと大輪の花が咲いたような明るさが魅力の鳥居さん。
子どもの頃から海外に目を向けており、高校時代にオーストラリアに留学、卒業後はアメリカの4年制の大学に進学した。そんな経緯もあり、就職に際しての希望は「語学力をいかしながらチームで何かを作り上げる仕事がしたい」ということだった。新卒でスポーツ専門チャンネルの会社に就職し、13年半。その間30歳で結婚、33歳で妊娠、34歳で出産。育休取得後復職し、管理職として順調にキャリアを積んできた。
当初の希望そのままに、生きがいを感じながら働いてきた鳥居さんだったが、38歳で退職し、新しい道を歩むことを決意した。なぜか。
不妊治療と管理職の両立を経て
それには、女性ならではの大きな理由があった。鳥居さんは、第1子を授かるために不妊治療を行っていた。もともと頑張り屋の鳥居さんだからできたものの、フルタイム勤務での不妊治療は想像以上に負担を強いられるものだった。「明後日また来てください」と突然言われることは日常茶飯事。心身のバランスを保ちつつスケジュールの調整、夫婦間の気持ちのずれ、経済的な負担、働く仲間への気兼ねなどなど、その負担というのは多岐にわたり、深かった。
そして今、第2子を欲しいと思っている鳥居さんにとって、第1子の育児をしつつ、管理職、第2子のための不妊治療となるとさすがに無理かと思わざるを得なかった。
退職の理由はそれだけではない。自身の体が不調な時に知った「ファスティング」と「イメージコンサルティング」は、鳥居さんにとって大きな出会いとなった。「ファスティング」は、美容断食や正しい食によって体の内側から美しくなる方法だ。一方、「イメージコンサルティング」は骨格診断やその人にどういう色が似合うかの診断、メイク法を指導することで、外見の美しさをプロデュースする。
「体の内側と外側からきれいになること」をプロデュース
体の内側と外側からきれいになることで、女性はもっと自信をもち、前向きに生きられる。自らの経験からそのことを知った鳥居さんは、第1子の育休中に1年かけファスティングマイスターとイメージコンサルタントの資格をとった。
その資格を活かし、もっと女性の役に立つ道を模索したい。
第2子の不妊治療をしながらだって、働ける道はあるはず。諦めたくはない。そんな気持ちが高まり、ついに13年半勤めた会社を退職し、起業を決意する。土日のどちらかは、夫に子どもを預け、独立準備のための勉強にあてた。
最初は週末起業からスタート。現在は完全に独立し、「鳥居希美 ファスティング&ファッション」を立ち上げ、多くの女性を美しくすることに力を注ぐ毎日だ。
そんな鳥居さんに時短のコツを聞いた。
2016.02.18(木)
文・撮影=HITOMINA