いつになくプレーンなパンプスが充実していた、2016年春夏の展示会。あちこちでアンテナを張り巡らせていたなか、リアルに一番欲しいと思ったのが、昨秋セルジオ ロッシからデビューした新しい木型「マダム」。ロッシならではのセンシュアルな曲線美はそのままに、長めのノーズとほどよいラウンドトゥ、シャープなストレートヒールが特徴的。上品で知的な女らしさを表現できる新定番は、店頭でもすでに大人気なのだそうです。

最も足馴染みのいいスエード素材は、合わせやすいカラーバリエーションも魅力。ヒールの高さは7.5cmですが、ストレートヒールの安定感は、履いてみると実際よりも低く感じるほど。パンプス各68,000円(税抜)

 もちろん、フォルムの美しさだけでなく、使いやすい色や素材のバリエーション、高過ぎない7.5センチヒールなど、地下鉄でガンガン移動することも多い私の生活に無理なくフィットしてくれそうなのもイチオシの理由。もともと、履き心地のよさには定評のあるロッシ。ファッション業界にも愛用者は多く、あるエディターさんは「ロッシのパンプスだと本当に走れるんです!」と力説していたし、プラットフォームの超ハイヒールを「マイ定番」と言って憚らない、おしゃれプレスも知っています。

この春夏から仲間入りした、パテント素材。そして私も初めて知りましたが、ロッシの靴にはインナーソールにアロエが仕込まれているのだそう! 他のブランドにはないふかふかの履き心地には、そんな仕掛けがあったんですね。パンプス各68,000円(税抜)
パーティなど特別な日に活躍させたいメタリックカラーは、9センチヒールのみの展開。まるで女性のヒップラインのようにカーヴィーな踵のフォルムと、強さのあるストレートヒールの組み合わせが、なんともグラマラス。パンプス各72,000円(税抜)

 かくいう私も、以前出産祝いにいただいたロッシのローヒールが大のお気に入りで、後にも先にもないくらい、とことん履き潰した覚えがあります。ローヒールでも佇まいがエレガントなので、きちんと“おしゃれしてる感”があり気分が上がるんですよね。

 ハイヒールであれば、本来は9センチ、10センチ……とヒールが高いほどカッコよく見えるのは確かですが、ロッシならたとえ7.5センチでもそれ以上の優雅さを醸し出してくれるはず。着こなしの要とも言える足元だからこそ、妥協なく、才色兼備な一足を選びたいですね。

2011年から始まったオリジナルオーダーには、シーズナルカラーに彩られた「マダム」のプレシャススキンがラインナップ。イニシャルサービスもあり、特別感も高まります。今季は2016年3月2日(水)に伊勢丹新宿店にてスタートし、5月末日まで直営5店舗にて受付可能。詳しくはお問い合わせを。パンプス各145,000円(税抜)

【お問い合わせ先】
セルジオ ロッシ カスタマーサービス

電話番号 0570-016-600
URL http://www.sergiorossi.com/

河井真奈 (かわい まな)
数々の雑誌で活躍するスタイリスト。モードとデイリーのバランスが取れたスタイリングに定評が。著書に『絶対 美人アイテム100』(文藝春秋刊)。

Column

河井真奈の「私が今、買いたいもの」

スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!

2016.02.11(木)
文=村上治子