どのアイテムを選んでも重ねづけがスマートに決まるデザインなので、リピーター率が高いのも納得。イヤーカフは、気分次第でピンキーリングとして使っても可愛い。ハート型イヤーカフ 22,000円〈K10YG〉、パール付きイヤーカフ 36,000円〈K10YG×ダイヤモンド×アコヤパール〉、ピアス 88,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉(すべて税抜)

 今回ご紹介するのは、いま飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けるジュエリーブランド、Hirotaka。

 デビューは2010年のNYと比較的若いのですが、ソーホーの小さなトランクショーからスタートすると数年後には全米のバーニーズ ニューヨークで展開されるようになるなど、驚きの速さで話題のブランドに成長。2014年には凱旋するかたちで日本での取り扱いをスタートさせ、いまでは編集者やスタイリストなどファッションのプロをも夢中にさせる人気ぶりです。

NYでデビューしたブランドですが、商品はすべて日本国内で生産。右の2本はマンハッタンにそびえ立つ高層ビル群がモチーフ。左はなんとコウモリの羽の骨からインスパイアされたという独創的なフォルム。ネックレス右から・78,000円、 96,000円〈ともにK10YG×ダイヤモンド〉、 48,000円〈K10YG〉(すべて税抜)

 私自身、流行りの“華奢なジュエリー”にはあまりアンテナが立たないタイプですが、Hirotakaは特別。ミニマルなのに個性的、ファッションに溶け込むモダンな女性らしさは、やっぱり“着けてみたい”と思わされるんですね。

 そんな魅力を紐解きたくて、デザイナーの井上寛崇さんにお話を伺うと「デザインのインスピレーション源は、大好きなNYの街並や東洋と西洋文化のミクスチャーを象徴する不思議な形、熱帯の動植物」とのお答えが。なかでも熱帯の動植物は、太陽の強烈なエネルギーに育まれた“長すぎる牙や棘”といった“誇張されたカタチ”に感銘を受けるそう。

 井上さんはさらに、そんなエッジの効いた自然界のフォルムをできる限り削ぎ落とすことで、“有機的なものをミニマルに提案する”ユニークなスタイルを生み出しているのです。

指を挟み込むようなデザインのリングが新鮮。真ん中は、ほんのり色づいたアイスブルーベリルが大人の甘さ。左は、指の間にダイヤの粒が浮かぶ斬新さが周囲の視線を集めそう。リング右から・ 53,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉、 62,000円〈K10YG×アイスブルーベリル〉、 78,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉(すべて税抜)

 NYでは時々、もっと日本的なモチーフを扱わないのかと質問されることもあるそうですが、そんな時は「“これ以上引き算できない”デザイン自体が、とても日本的なんだ」と答えているとか。なるほど、面白いですよね。

 またHirotakaのジュエリーは、前に出過ぎることのないさりげない存在感も人気の理由。「ジュエリーは、あくまでその人のスタイルに味つけするもの。身に着けることでちょっと気分が上がったり、自信をつけたりしてもらえたら嬉しい」。そんな温かみのあるポリシーが込められているそうです。

タロットカードにある“運命の輪”にヒントを得た「Wheel of Fortune」シリーズ。リング部分がくるくる回り豊かな表情を醸し出します。リング・小指 28,000円〈Sil×K18YG〉、薬指 62,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉、人差し指付け根側 88,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉、人差し指指先側 68,000円〈K10YG×ダイヤモンド〉(すべて税抜)

【お問い合わせ先】
ショールーム セッション

電話番号 03-5464-9975
URL http://hiro-taka.com/

河井真奈 (かわい まな)
女性誌から広告、アドバイザー、商品開発まで多方面で活躍中のスタイリスト。女らしくエレガントな大人スタイルが得意。著書『絶対 美人アイテム100』(文藝春秋刊)、『服を整理すれば、部屋の8割は片付く』(立東舎刊)も好評発売中。

Column

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2016.05.26(木)
文=村上治子