今回ご紹介するのは、いま飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けるジュエリーブランド、Hirotaka。
デビューは2010年のNYと比較的若いのですが、ソーホーの小さなトランクショーからスタートすると数年後には全米のバーニーズ ニューヨークで展開されるようになるなど、驚きの速さで話題のブランドに成長。2014年には凱旋するかたちで日本での取り扱いをスタートさせ、いまでは編集者やスタイリストなどファッションのプロをも夢中にさせる人気ぶりです。
私自身、流行りの“華奢なジュエリー”にはあまりアンテナが立たないタイプですが、Hirotakaは特別。ミニマルなのに個性的、ファッションに溶け込むモダンな女性らしさは、やっぱり“着けてみたい”と思わされるんですね。
そんな魅力を紐解きたくて、デザイナーの井上寛崇さんにお話を伺うと「デザインのインスピレーション源は、大好きなNYの街並や東洋と西洋文化のミクスチャーを象徴する不思議な形、熱帯の動植物」とのお答えが。なかでも熱帯の動植物は、太陽の強烈なエネルギーに育まれた“長すぎる牙や棘”といった“誇張されたカタチ”に感銘を受けるそう。
井上さんはさらに、そんなエッジの効いた自然界のフォルムをできる限り削ぎ落とすことで、“有機的なものをミニマルに提案する”ユニークなスタイルを生み出しているのです。
NYでは時々、もっと日本的なモチーフを扱わないのかと質問されることもあるそうですが、そんな時は「“これ以上引き算できない”デザイン自体が、とても日本的なんだ」と答えているとか。なるほど、面白いですよね。
またHirotakaのジュエリーは、前に出過ぎることのないさりげない存在感も人気の理由。「ジュエリーは、あくまでその人のスタイルに味つけするもの。身に着けることでちょっと気分が上がったり、自信をつけたりしてもらえたら嬉しい」。そんな温かみのあるポリシーが込められているそうです。
【お問い合わせ先】
ショールーム セッション
電話番号 03-5464-9975
URL http://hiro-taka.com/
Column
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2016.05.26(木)
文=村上治子