ある雑誌でジュエリー特集のお仕事を頂いた際、タイミングよく連絡をくれたエンカントスエルテ。デザイナーの木下せらさんにお会いすると、当時OLから転身したばかりでひとりでジュエリーを製作している、とのこと。実は、ジュエリーブランドというのは始めるのにかなりの資金が必要で、多くはスポンサーがいたり身内に援助してもらったりする世界。そんななか、何のサポートもない若い女性がたったひとりで立ち上げた信念の強さを思ったら、心から応援したくなりました。

特に、ジュエリーはそこに込められた“想い”ごと身につけたいアイテム。聞けば、彼女がジュエリーデザイナーになろうと決心した理由のひとつには、導かれるようにヒーラーの方と出会い、「前世はシャーマンで、鉱物を通して上と繋がっていた」と言われた経験があったそう。
ジュエリーにする石を選ぶ際には、自分と呼応するかどうかインスピレーションを重視し、素材が“眠っている”場合には磨いて“力を目覚めさせてあげる”ことも。またお渡し前には、石のパワーを最大限に引き出せるようセージの葉で浄化しているそうで、彼女のジュエリーには、まさに魂が込められているように思います。


現在は、ネットショップからの受注製作がメイン。思いのほか男性のお客様が多く、大切な方への贈り物としてオーダーされるのだとか。せらさんのつくるジュエリーは、男性が女性に身につけて欲しい甘さと上品さを兼ね備えたデザイン。カボションカットの石が多いのも、カドのない優しいフォルムだからなのかも知れません。
せらさん自身も、穏やかで周囲を和ませる雰囲気を漂わせている人。エンカントスエルテのジュエリーからは、「愛に満ちた優しい女性でいてね」というメッセージがきこえてくるようです。

右:アニマルトップのペンダントは、大人の可愛らしさを表現。Tシャツなどのカジュアルスタイルにも、ほのかな女らしさを纏わせてくれます。チェーンネックレスだけではさびしいと思う時のさりげないアクセントとして。ペンダント(K18YG)・かめ 23,426円、くじら 20,185円、いるか 20,185円(すべて税抜)
エンカントスエルテ
URL http://www.encantosuerte.com/


Column
河井真奈の「私が今、買いたいもの」
スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!
2016.07.18(月)
文=村上治子