かれこれ長いお付き合いになるロベルタが、2016年5月にコンセプトショップを移転&ニューオープンさせたのと同時に、色々と新しい展開を始めているよう。

セミオーダーバッグ。モデルは、グレース・ケリーが愛用したことで一躍有名になったロベルタのアイコン「バゴンギ」を普段使いしやすくアレンジした「バゴンビーナ」。私はこのアンティーク調のピンクをオーダーしようか検討中。サイズはひとまわり大きいMサイズ(H18×W34.5×D12cm) 150,000円も。完成までの期間は約2カ月間だそう。バッグ「バゴンビーナ オーダー S」(H15.5×W25.5×D11.5cm) 135,000円(税抜)

 なかでも早速、私のお買い物魂に火をつけたのが、創業当時からイタリア本国で大切に保管されてきた歴代のベルベット素材を使ったセミオーダーバッグ。ロベルタを象徴するこのベルベットは、1960~70年代にヴェネツィアにあるヴァチカン御用達のベルベット織物工房で織られたもので、現在では職人がいなくなってしまったため、二度と復刻できない貴重なものなんだそう。

店内2階には、セミオーダー可能なファブリックが美しく飾られています。写真は5月末の取材時のもの。ロベルタらしいベルト柄の「チンギノ」やチェーン柄の「アールオーバル」、上品で愛らしい「ローズ」などが人気だそう。ハンドルなどのレザー部分も9色から選べます。

 数100種類のアーカイブのなかから常時10種類ほどをピックアップしていくそうですが、なかにはバッグ1点製作するのがやっとという幅しか在庫のない生地もあり、その出会いはまさに運命的なものになりそうですね。私も早速! と思っていますが、どれも美しい柄に目移りしてしまい、目下真剣に悩み中です。

創業者ジュリアーナによる1970年代のデザインを再現した「オールドファッション」。飽きのこないシックなスタイルは、別売りのワッペンを貼ることで程よくポップな表情にも。バッグ(H23×W31×D11cm) 92,000円、ワッペン「R」 3,600円、「エンブレム」 3,200円(すべて税抜)

 また、ショップオープンと同時にデビューしたショップ限定のオリジナルラインも気になる存在。創業者ジュリアーナ・カメリーノがデザインしたモデルを再現しながらワッペンで旬の遊び心もプラスするなど、ロベルタらしいクラス感にフレッシュなムードを纏わせているのが印象的です。歴史と伝統の矜持を守りつつも、時代に沿った新しい風を取り入れていくこと。それはどんなことにも必要だなぁと、思わずそんなことを考えてしまったのでした。応援したいです!

これまでのロベルタにはなかった大きめトートは、書類もゆったり入って日常使いしやすいサイズ。フラップ部分は開口部にかぶせず、シンプルなトートとしても使えます。つい荷物をたくさん入れそうだから、軽いのも嬉しい! バッグ「ウノ」(H26×W28×D15cm)各65,000円(ともに税抜)

【お問い合わせ先】
ロベルタ ディ カメリーノ 本店

電話番号 03-3597-8787
URL http://robertadicamerino.jp/

河井真奈 (かわい まな)
女性誌から広告、アドバイザー、商品開発まで多方面で活躍中のスタイリスト。女らしくエレガントな大人スタイルが得意。著書『絶対 美人アイテム100』(文藝春秋刊)、『服を整理すれば、部屋の8割は片付く』(立東舎刊)も好評発売中。

Column

河井真奈の「私が今、買いたいもの」

スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!

2016.06.23(木)
文=村上治子