常設展示のレベルが高い美術館へ

「〈シーグラム壁画〉のための一室」 設計素描:根本浩

 アートから受け取る印象はそれを観る環境に大きく左右される。そう教えてくれるのが、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館。ここでは作品が最もふさわしい空間に飾られている。

 たとえばマーク・ロスコ「シーグラム壁画」は、7枚の連作ゆえ七角形の専用室で展示。11の展示室それぞれにしっくりくる所蔵作品を置き、新たな魅力を見つけてもらおうという趣向。同館の常設展示のレベルの高さがよく分かる。

『絵の住処─作品が暮らす11の部屋─』
会場 DIC川村記念美術館(千葉・佐倉)
会期 2015年5月26日(火)~2016年1月11日(月)
料金 一般1,000円(税込)ほか
電話番号 0120-498-130(フリーダイヤル)
URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/

山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)など。「写真を読む夜」「provoke project」など写真に関するイベントも定期的に開催。

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CREA 2015年9月号
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