vol.16_NARS

世界中の女性を虜にするNARSメイクの真髄

「NARS」を語る名品。2本の口紅は1994年のデビュー以来、20年以上にわたって愛され続ける絶対美人色。
左:フェイスにもボディにも使えるカラースティック。“絶頂”の肌感を生むこの色はダントツ人気! ザ マルティプル 1517N ORGASM 4,800円 /NARS JAPAN
中:サテンのような繊細な輝きで唇本来の色みを活かすパーフェクトなベージュ。リップスティック 1001 3,200円 /NARS JAPAN
右:セレブのご指名No.1のセミマットの赤。リップスティック 1011 3,200円 /NARS JAPAN

 メイクって楽しいけれど毎日となるとワンパターンになりがち。いつもと違う色を試してみたい。自分に似合うメイクを見つけたい。今回はそんな人たちにお届けしたい「NARS(ナーズ)」篇。このブランドの魅力は何と言っても色の美しさ。ほかにはない色の宝庫。プロのメイクアップアーティストにも評判で、クールでかっこいいメイクは世界中のセレブたちが注目している。ただ、ファッショナブルなイメージが強いせいか「使い方が難しそう」、「ちょっと敷居が高いブランド」といった声も。私も最初はそうだった。でもメイクしてみると遊べる色や技ありアイテムが多くてすっかりファンに。使えば使うほどハマる色の秘密、メイクアップのこだわりとは? 今回の“ブラ魂”ポイントはココ!

 NARSがデビューしたのは1994年のニューヨーク、12本のリップスティックからなるコレクションをバーニーズ ニューヨークで発売したことから始まる。創始者であり、クリエイティブ・ディレクターを務めるのがフランソワ・ナーズ氏だ。メイクアップアーティストとして数々の一流メゾンで成功をおさめ、フォトグラファーとしても活躍する才能豊かなアーティスト。NARSのコレクションには彼の哲学と感性が注ぎ込まれている。

 「フランソワ・ナーズはメイクアップもビジュアルも、商品づくりも、そしてフォトグラファーとしても“完璧”を目指す人。彼のクリエイションは常に新しくて洗練されていて刺激を受けます」とはNARS インターナショナル リード メーキャップスタイリストの伊藤貞文さん。年に数回コレクションなどでナーズ氏本人と会い、彼の世界観に触れることができる数少ないトップアーティストのひとりである。

「“メイクアップは顔を覆うマスクではなく、女性の内面を表現するためのもの”というのがフランソワの哲学。だから単に隠すようなことはしません。完璧に仕上げてより良くみせること。その人自身の美しさや個性が透けてみえるのが、NARSのメイクアップの本領です。洋服のワードローブのようにメイクもその日の予定やファッションに合わせて、着替える感覚で楽しんでもらいたいですね」(伊藤さん)

 ちなみにNARSのカウンターには“メーキャップスタイリスト”がいる。メイクのスタイルを提案するから名づけられたらしいが、これも独自のこだわりから。

2015.08.06(木)
文=吉田昌佐美
撮影=塚田直寛

CREA 2015年8月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

すぐできる、夏休みっぽいこと

CREA 2015年8月号

すぐできる、夏休みっぽいこと

定価780円