誰もが笑顔になって楽しめる、まさに夢と魔法の国「カリフォルニア ディズニーランド・リゾート」。この不思議な国を作り上げたのは、ミッキー・マウスの生みの親であるウォルト・ディズニー。

 と、ここまではご存知の方も多いでしょうが、かつて彼が「ディズニーランド・パーク」の中に泊まっていたというのを知っていましたか? そんな彼の軌跡とディズニーランドの歴史を巡るウォーキングツアー「ウォルトのフットステップツアー」に参加して知った数々のレガシーをご紹介します。

消防署の2階からパークを訪れる人を眺めて

ディズニーランド・パークの計画を前にして話すウォルト・ディズニー。

 「ディズニーランド・パーク」の入り口近くに“Walk in Walt's Disneyland Footsteps”と書かれた看板が立っている。ここが「ディズニーランド・パーク」の中を巡りながら、ウォルト・ディズニーの軌跡やディズニーランド・パークの歴史が分かるというガイドツアーの受付になっている。

 確かにアトラクションやショーをそのまま回るだけでももちろん楽しいのだが、どうやって、アニメーションや映画の世界から現実のこんなすごいテーマパークまで作れてしまったのか、ウォルト・ディズニーという人そのものにもとてもひかれて、ツアーに参加した。

ガイドツアーの受付にて。「ハーイ!」とまさにディズニースマイル。

 スタートは、「メインストリートUSA」のタウンスクエアにある消防署の前。なんとこの消防署の2階には、開園当時、実際にウォルト・ディズニーが寝泊まりしていて、今でもリビングやらキッチン、バスルームを備えた部屋が、当時そのままに保存されているという。

 幼い頃、ウォルトが育ったのは、ミズーリ州マーセリン。そこで、ピーターパンの劇を見て大きな夢を抱き、リンカーン大統領に憧れる少年だったという。マーセリンの街をヒントに作られた「メインストリートUSA」で最初に建てられたのが、市庁舎とこの消防署だそうだ。

ガイドの胸に光る金バッジには「夢のかなう場所」という言葉が。
ツアー参加者も名前入りのバッジを付ける。

 「ディズニーランド」のオープンは54歳の時。夢の国の中に自分の心の故郷を作ってしまうなんて、まさにスタッフの胸に記された“WHERE DREAMS COME TRUE(夢のかなう場所)”という言葉そのままだ。そして、その夢の国がここに来る人すべてをまたハッピーにしているのだから素晴らしい。

2015.07.28(火)
文・撮影=小野アムスデン道子