市内最大の“ラマダン・テント”のあるホテルへ

ホテルが“ラマダン・テント”を催すとこのような仕様に。「アトランティス・ザ・パーム」のテントはイフタールが日没~20時30分までで195ディルハム。21時30分~翌日の2時30分まで、日の出前の食事スフール(175ディルハム)が食べられる。

 施しのイフタールを見学し、お洒落レストランのイフタールを食べ、交流センターでは伝統的なイフタールを食べ、最後は豪華な“ラマダン・テント”を味わうことに。質素なモスクのテントを見た後なので、なかなか強烈。が、こんなふうにみんなラマダンの時期を楽しむのネと納得の賑わい。とくにこの「アトランティス・ザ・パーム」のテントは全180席のビッグスケールで、圧倒される。

同じくアトランティスのテントだが、VIP空間。さらにゴージャスな雰囲気となる。
イフタールはビュッフェ形式で、好きなだけ召し上がれ状態。こちらデーツでつくったヤシの木だ。

 ついでにホテルの紹介をしておくと、アトランティスはドバイのリゾート、人工島のパームアイランドの頂点の位置に立つ。水族館やウォーターパークの整うワンダーランドなホテルだ。イルカと一緒に泳げたり、エイに餌付けをしたりとアクティブに海を楽しむこともできるし、「ノブ」をはじめ本格的なレストランで洗練された食事を満喫することもできる。

人工島のパームアイランドのセンターをモノレールが走る。奥の方に蜃気楼のように見えるのがダウンタウンの高層ビル群。
美ら海水族館ばりの巨大な水槽だが、こちらは水族館ではなくてパブリックスペースに設けられた窓。日がな一日眺めていても飽きない。

 ラマダン時期におすすめなのが、スパ。各国からのファミリーで賑わうこの時期、マダムにおすすめのスパは比較的空いている。しかも“ラマダン・セール”で全トリートメント30%オフ! フルトリートメントを試すチャンスだ。

2フロアで27室ある充実のスパでは、エスパや資生堂をはじめメディカルな施術をふくめ大きく6種。それぞれからトリートメントを選ぶシステム。
朝陽を受けて輝く「アトランティス・ザ・パーム」は、ドバイリゾートの中でも象徴のひとつ。

Atlantis The Palm(アトランティス・ザ・パーム)
所在地 Crescent Road, The Palm, Dubai, UAE
電話 +971-4-426-2000
URL http://global.atlantisthepalm.com/jp

 最後に。ISが騒がしいこの時期に、中東のドバイに行くのは危険では? と思われている方々へ。ドバイの人口は8割が外国人ビジネスマンや労働者なので、テロを組織するのが難しく、またイスラム色のとても薄い街。これまで一度もテロが起こったことがないのも、こうした背景があるからだ。むしろ敵国に認定された日本のほうが、ことISに関しては危険かもしれない。

 ただ安全に関して絶対はないし、旅にはつねにトラブルがつきものではある。それでも異文化に触れる楽しさは旅の醍醐味。世界の動向をチェックしながら、新しい旅に出かけたい。

【取材協力】
ドバイ政府観光・商務局

URL http://myfavoritedubai.com/

大沢さつき(おおさわ さつき)
大好きなホテル:LAPA PALACE@リスボン
大好きなレストラン:TORRE DEL SARACINO@ソレント
感動した旅:フィリピンのパラワン島ボートダイビング、ボツワナのサファリクルーズ、ムーティ指揮カラヤン没後10周年追悼ヴェルディ「レクイエム」@ウィーン楽友協会
今行きたい場所:マチュピチュ

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2015.07.21(火)
文・撮影=大沢さつき