休養中はWii Uのカラオケで歌を練習していた

細野 カラオケに行った時、周りが気を使って星野君の曲を入れたりすることってない?

星野 ありましたね。それで、自分が歌わなきゃならなくなっちゃう。

細野 ああいうところで歌うと、自分の持ち歌でも下手になっちゃうんだよね。

星野 そう! ライブなんかで歌ってるのと全然感覚が違いますよね。

細野 むしろ最近は、普通の人たちのカラオケの上手さといったらないからね。

星野 実は自宅にあるWii Uに入ってるカラオケでひとりで歌ったりしてるんです。病気での休養中、次に人前に出た時、ちゃんと歌えるように練習する意味もあったんですが。

細野 そんな時はどんな曲を歌うの?

星野 玉置浩二さんの「メロディー」とか、サザンオールスターズの「慕情」とか。

細野 そうなんだ。

星野 Wii Uでは点数が出るんですけど、サザンの「慕情」では、全国1位の得点を記録しました(笑)。

細野 すごいね。

星野 もちろん、自分の曲も練習してたんですが、画面にはフェスのステージみたいな映像が流れてて、でもこっちは自宅にひとりで、ものすごく寂しかったなあ(笑)。

『地平線の相談』

著・細野晴臣 星野源
本体1,400円+税 文藝春秋

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細野晴臣(ほその はるおみ)
1947年東京都生まれ。69年、エイプリル・フールのメンバーとしてデビュー。その後、はっぴいえんど、ティン・パン・アレー、イエロー・マジック・オーケストラなどで活動。2013年、アルバム『Heavenly Music』をリリース。
URL http://www.hosonoharuomi.com/

星野源(ほしの げん)
1981年埼玉県生まれ。学生の頃より音楽活動と演劇活動を行い、音楽家、俳優、文筆家として幅広く活躍。『そして生活はつづく』(文春文庫)、『蘇える変態』(マガジンハウス)など著書多数。
URL http://www.hoshinogen.com/