この2人のスタイリングは、『地平線の相談』のカバーを飾ったポートレートのためのもの。同書の装丁は、細野氏が1976年にリリースした名盤『泰安洋行』にオマージュを捧げている。

 はっぴいえんど、ティン・パン・アレー、イエロー・マジック・オーケストラ、そして数々のソロワークスや楽曲提供、プロデュースなどで、日本のポップミュージックの歴史を切り拓いてきた生けるレジェンド、細野晴臣。

 インストゥルメンタルバンドのSAKEROCKを率い、シンガーソングライター、俳優、さらには文筆家、映像作家として八面六臂の活躍ぶりを見せる星野源。

 その年齢差は、実に34歳。親子ほど世代の離れたこの2人は、2007年以来、独特すぎるコラムが満載のテレビ雑誌「TV Bros.」誌上で対談を連載してきた。その名は「地平線の相談」。

 真面目な音楽談義から、ダイエットの秘訣、はたまたお気に入りのAV女優といった裸の私生活まで、硬軟織り交ぜた相談の数々が、2015年3月末に単行本化された。

 これを記念し、CREA5月号では、読者世代から寄せられたさまざまの悩みに2人が答えている。だが、取材現場での対話は盛り上がり、残念ながら誌面への掲載が叶わなかった相談も実はいくつか存在する。あまりにももったいないので、こちらCREA WEBにおいて、延長戦を公開!

 最終回となる第3回では、2人が音楽教育について語ります!

2015.05.06(水)
文=下井草秀(文化デリック)
撮影=山元茂樹