「その後の狩野派」に肉迫

「群鶴図襖」(部分) 江戸時代 聖護院蔵
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 京都国立博物館での狩野派展と相補的な関係になる本展には、聖護院門跡に伝わる狩野益信、狩野永納らの障壁画が出展される。

 その画風が一族の範となった永徳の孫・探幽の養子で、後に別家して駿河台狩野家を興した実力者益信。一方、永徳の画風をもっともよく継いだ山楽の孫にあたり、父・山雪が企画した日本最初の画家列伝『本朝画史』を完成させた永納。この二人を通して「その後の狩野派」に肉迫する。

特別展『聖護院門跡の名宝 ~修験道と華麗なる障壁画~』
会場 龍谷ミュージアム(京都・西本願寺前)
会期 2015年3月21日(土・祝)~5月10日(日)
料金 一般1,200円(税込)ほか
電話番号 075-351-2500
URL http://museum.ryukoku.ac.jp/

橋本麻里

橋本麻里 (はしもと まり)
ライター/エディター。1972年生まれ。明治学院大学非常勤講師。近著に『変り兜 戦国のCOOL DESIGN』(新潮社)、共著に『チェーザレ・ボルジアを知っていますか?』(講談社)、『恋する春画』(新潮社)など。

Column

橋本麻里の「この美術展を見逃すな!」

古今東西の仏像、茶道具から、油絵、写真、マンガまで。ライターの橋本麻里さんが女子的目線で選んだ必見の美術展を愛情いっぱいで紹介します。 「なるほど、そういうことだったのか!」「面白い!」と行きたくなること請け合いです。

2015.04.04(土)
文=橋本麻里