東京もいよいよ桜の季節。

 東京地方では、千代田区の靖国神社の中に植えられた、ある桜の木に花が咲いた日に「開花」が宣言されます。桜の名所は東京にいくつもありますが、その靖国神社を含む「都心の桜」の満開の様子をお伝えします。コラムの最後には、桜散策と一緒に楽しみたい、美味しいテイクアウトごはん情報もちょっぴりご紹介!

 今年の桜シーズンも、よいお天気に恵まれますように。

都会のオアシス・目黒川の春の絶景

車がひっきりなしに往来する幹線道路、山手通りから少し入ったところに、こんな静かな川が流れています。目黒川はまさに都会のオアシス。

 東京、いや、日本に桜の名所は数あれど、最もお洒落に花見を楽しむことができるのは、目黒川沿いといって間違いないでしょう。

 北は国道246号線の池尻大橋から、南は目黒雅叙園の付近まで。約3.8キロの長さにわたって目黒川の両岸に咲き誇るソメイヨシノの並木はまさに圧巻の一言です。その間に30本近く架かる橋の上では、多くの人がカメラやスマホを構え、絶景をとらえています。

 その中心といえるのは、流行発信地・中目黒。落ち着いた風情にあふれた目黒川の沿道にはスタイリッシュなカフェやレストラン、ショップが立ち並び、日頃から心を浮き立たせてくれますが、桜の時期の華やぎはまた格別です。フレンチやイタリアン、さらにはエスニックなど、多国籍なテイクアウトの美味を堪能しながら、桜を愛でてみたいもの。料理同様、行き交う人々の顔ぶれもインターナショナルです。

中目黒駅付近。目黒川が流れる山手通りの東側はシックな趣に満ちていますが、通りの西側には下町風のにぎやかな街並みが広がっています。そのコントラストもまた中目黒の魅力。

2015.03.21(土)
撮影=鈴木遼