東京もいよいよ桜の季節。

 東京地方では、千代田区の靖国神社の中に植えられた、ある桜の木に花が咲いた日に「開花」が宣言されます。桜の名所は東京にいくつもありますが、その靖国神社を含む「都心の桜」の満開の様子をお伝えします。コラムの最後には、桜散策と一緒に楽しみたい、美味しいテイクアウトごはん情報もちょっぴりご紹介!

 今年の桜シーズンも、よいお天気に恵まれますように。

外濠の土手に続く桜並木

JR市ヶ谷駅前の市ヶ谷橋の上から飯田橋方面を望む。外濠の北にはJR中央・総武線の線路、南側には水面に飛び込むような枝ぶりの見事な桜。

 皇居の御濠から少し外側には、文字通り「外濠(そとぼり)」があります。江戸時代に江戸城外郭門の一つ「市谷門」があった、現在の市ヶ谷付近は古くからの桜の名所。市谷門は「桜の御門」とも呼ばれていたとか。JR市ヶ谷駅前の市ヶ谷橋からは、飯田橋方面と四谷方面、それぞれに続く桜並木の眺めを楽しむことができます。

JR市ヶ谷駅のホームからも土手の桜は楽しめます。市ヶ谷橋横の釣り堀と併せて、のどかな眺め。

 飯田橋から四谷までの外濠沿いに細長く続く外濠公園。市ヶ谷はその中間地点にあたります。市ヶ谷から飯田橋方面へ外濠公園を歩くと、児童遊園からはじまり、時折ベンチやテーブルも出現。土手の下には外濠に並んで走るJR中央・総武線が時折行き交い、ガタンゴトンという電車の音をBGMに、頭上と対岸に咲く桜を愛でることができます。テツのお友だちと行くと喜んでもらえるかも?

 桜の木の下では大きなシートを広げて場所取りをする、オーソドックスなスタイルの花見も楽しめます。近隣の大学生が昼間から盛り上がる様子は、社会人にはうらやましい限りですね。

2015.03.20(金)
撮影=鈴木遼