空港でラウンジを使い分けるという贅沢

 ビジネスクラスの楽しみは、機内だけではない。ラウンジを利用できるというのも、大きなポイント。香港国際空港にあるキャセイパシフィック航空のラウンジは全部で6つ(出発フロア5つ、到着フロア1つ)。それぞれに特徴があるので、使い分けたり、ちょっと早めに空港について、ハシゴ(!)するのもよさそう。

 「ザ・ウィング」は、数々の受賞歴を誇る世界最大規模の旗艦ラウンジ。世界的に有名なクラフトマンたちがデザインした本革製肘掛け椅子やアームチェアを採用するなど、雰囲気も抜群。同伴者がいない乗客のニーズに対応したチェアもあって、ひとり旅にも便利。

天井から差し込む柔らかな光とアジアンモダンなインテリアは、まるでホテルのよう。

 このラウンジの楽しみといえば、「ザ・ヌードル・バー」だ。自然光が差し込み、天然竹があしらわれたアジアンモダンな空間で食べる担担麺や点心は、一流レストランに劣らぬ味。食後は、駐機場を眺めるバーカウンターでカクテルやシャンパンを楽しむのもいい。「ザ・ロング・バー」という名の通り、23メートルもある長いカウンターは、イタリア産白大理石を使ったゴージャスな造りだ。

「ザ・ヌードル・バー」の名物は、担担麺と点心。一流レストラン並みの味を楽しんで。

 女性に人気があるラウンジが、スタイリッシュな雰囲気の「ザ・キャビン」。グァバやスターフルーツなど、南国フルーツを使った絞りたてのスムージーが大好評だ。野菜やパンを自分で選べるサンドイッチなど、ヘルシーな食が揃うので、旅の疲れもリフレッシュできそう。

パンや野菜を選べるサンドイッチにスムージー。「ザ・キャビン」の特徴はヘルシーなグルメ。

 「ザ・ブリッジ」は、「自宅にいるような居住空間」をコンセプトに、2013年秋にオープンしたラウンジ。ここの名物は、焼きたてのペストリー類を提供するベーカリー。一面の窓から駐機場を眺めながらワインを飲むのもよし、バーカウンターで寛ぐもよし。リビングのようなリラックスした空間で、旅の締めくくりをのんびりと過ごしたい。

ソファやチェアの配置もゆったりとしていて、のんびりとくつろげる。

 2014年12月にオープンして話題となったのは、羽田空港の国際線ターミナルに開設されたラウンジだ。設計は、ロンドンを拠点に活躍するスタジオイルゼ。木や石などの天然素材を多用した空間は、空港ラウンジというよりも、家のリビングルームのよう。もちろん、ここにも「ザ・ヌードル・バー」を完備。パンやデリが選べるコーナーや、メニューも充実のバーカウンターなど、出発前からくつろいでしまいそう。

1人旅、2人旅、グループ旅などさまざまなシチュエーションで使いやすい羽田の新ラウンジ。キャセイパシフィック航空のロゴマークをあしらったパンもおいしい。

キャセイパシフィック航空
URL http://www.cathaypacific.com/

2015.03.19(木)
文・撮影=芹澤和美