元日の人気イベントといえば、毎年恒例の盛大なナイト・パレード

旧正月の香港。高層ビル群も、華やかな旧正月のイルミネーションで飾られる。

 「恭喜發財(ゴンヘイファッチョイ)!」。そんな新年の挨拶が飛び交い、お祝いムード一色になる、香港の春節。「春節」というのは、旧暦のお正月、つまり旧正月のこと。香港には旧暦で祝日を祝う習慣があり、なかでも、お正月と中秋節(秋に満月を愛でる節句)は、特別に重要な日とされている。

 もちろん、旧正月は大晦日から学校も会社も連休に突入。家族や親戚、友人が集って、盛大にお祝いをするのが習慣だ。2015年の旧正月元旦は2月19日。今年も、各地でさまざまなイベントが行われた。

旧正月は、日本の元日以上の盛り上がり。各地でイベントが行われる。

 数ある旧正月行事のなかで、もっとも人気があるものといえば、元日に行われる「キャセイパシフィック 旧正月インターナショナル・ナイト・パレード」。1996年に始まって以来、香港の人々が毎年楽しみにしている大イベントだ。記念すべき20回目を迎えた今年はより華やかに、尖沙咀の目抜き通りを、山車やパフォーマーが練り歩いた。

 
20回目を迎えた今年は、「Sweet 20! World Party」がテーマ。キャセイパシフィック航空の客室乗務員チームや各国からの参加者が、パフォーマンスを披露した。

 毎年、国内外から多くのパフォーマーが参加するこのナイト・パレード。今年は11の国・地域から34団体が参加。日本からは「沖縄元気太鼓舞EISA」が出場、沖縄の伝統芸能であるエイサーと、琉球王朝時代の古式行列を組み合わせたダイナミックなパフォーマンスで、拍手喝采を浴びた。

日本から参加したチーム。琉球王朝時代の美しい琉装を身にまとい、王様と王妃が香港の街を歩くという華やかな演出で、沿道を盛り上げた。

 ナイト・パレードがスタートするのは20時だが、沿道では18時半から獅子舞や地元バンドによるライブ演奏も行われ、早くも熱気ムンムン。今年の観客数は15万人を記録。テレビ中継もされ、尖沙咀は熱気に包まれた。

パレードのスタート地点である香港文化センターピアザの有料観覧席も満員御礼に。

2015.03.08(日)
文・撮影=芹澤和美