ココナッツ・シュガーを使ったお菓子も

 ココナッツ・シュガーを使ったお菓子も、日本ではあまり見かけません。竹本さんは「ココナッツ・シュガーを使うとコクが出る」と、日本人に馴染みのあるフランス菓子の「フロランタン」、アジアのスイーツ「豆花」にかけるソースなどにアレンジ。まろやかな甘さがクセになります。

「ココナッツ・シュガー アーモンドクッキー」1ケース520円。

 他にも、ゴマ、コショウ、ショウガを使ったお菓子を創作。表面のザクザクした食感と中のしっとり感を楽しむ「ココナッツクランブル」や、なめらかな口溶けの「ココナッツチーズケーキ」の他、スコーンやマフィンなど、日本人に馴染みのあるお菓子がケースにずらりと並んでいます。

ザクザクした食感の「ココナッツクランブル」450円。

 「ココナッツミルクとカボチャやゴマなどの、現地ではあたりまえの組み合わせも知ってほしい」。カボチャを使った「ココナッツクリームパイ」は、中にカボチャが入って、どこか懐かしい味わいです。

「ココナッツクリームパイ(パンプキン)」290円。

 カフェのドリンクの一番人気はジンジャーティー。「アジアンスタイルのネーミングですが、古道のオリジナルにしています。コーヒーは、エバミルク(無糖練乳)を使った“白”と、ミルクなしの“黒”、コンデンスミルク(加糖練乳)入りの”古道珈琲”があります」と竹本さんはにっこり。一番人気はジンジャーティー。コーヒーは、インドネシア産も。練乳を入れる現地での飲み方が楽しい。

 夏には、京都・山田製油さんの黒ゴマを使用したスムージー「アイスティー 黒胡麻」やオリジナルの「アイスティー あずき」も登場します。タピオカとマンゴーにココナッツミルクを合わせたドリンクは、瓶入りでテイクアウトもできます。

左:プチプチのタピオカをストローで。マンゴーとココナッツミルクの風味を楽しむ「タピオカマンゴーココナッツドリンク」180円。
右:「カヤジャム」1瓶680円。

 「カヤジャムもオリジナルで作りました」。ココナッツミルクとパンダン・リーフと卵を使って作られるジャムは、シンガポールのお土産として知られています。日本で作っているのは、ここだけかも。トーストに塗るとコクがあってとてもおいしく、通販でのファンも多いのだとか。2015年2月時点ではすでに完売。次の発売については、お問い合わせを。

 大阪・八尾の住宅街にあるアジアンスイーツのお店。「これからも、日本でまだ知られていないお菓子を紹介したい。添加物を使わない、おいしいお菓子を作っていきたい。アジアを旅したことがない人にも、おいしさを知ってほしいんです」。竹本さんは、目を輝かせて熱く語ってくれました。アジア好きは間違いなく通ってしまうでしょう。

『茶米古道』
所在地 大阪府八尾市山本町1-5-3
電話番号 072-926-9938
URL http://www.chamikodo.com/

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

 

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2015.03.08(日)
文・撮影=そおだよおこ