【WOMAN】
『グーグーだって猫である』の続篇がついにスタート!

 猫漫画の金字塔『グーグーだって猫である』シリーズは、漫画家の大島弓子が近所の野良猫をどんどん保護し、多頭飼いする日々のドキュメントだった。シリーズが全6巻で完結したのは、1匹目のグーグーが15年8カ月の生涯を終え亡くなってしまったからだ。

 その続篇『キャットニップ』は、いきなり12匹の猫がいる状態からスタートする。新しい猫との出会いもあるが、別れの匂いのほうがずっと強い。クロは腎不全で、ルチルは悪性リンパ腫で命を落とす。ずっと気にかけていた、野良猫のヤン君も。

 13年前にクロを拾った時、大島さんはガン手術後で命の危機に瀕していた。でも、クロのため、猫たちのためにやらなければいけないことが毎日山積みで、「13年間わたしは自分の生命に何の心配もしなかった」(大島さんの言葉)。自分の死を見つめる日々よりも、猫の命を見つめる日々の方が、ずっといい。ずっと正しいという、シンプルな真実が輝く。

『キャットニップ』(既刊1巻) 大島弓子

グーグーが逝った2011年末から2014年初頭まで、漫画家・大島弓子が綴る猫との生活の日々。喪失感をケアするための“エア猫”の発明、野良猫“ガスマスク”との交流、実は猫にも虫歯と歯周病があるという歯医者事情……。猫と過ごせば、こんなにも毎日が波瀾万丈なのだ。
小学館 1,200円
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Column

男と女のマンガ道

男と女の間には、深くて暗い川のごとき断絶が横たわる。その距離を埋めるための最高のツールが、実はマンガ。話題のマンガを読んで、互いを理解しよう!

2015.01.04(日)
文=吉田大助

CREA 2015年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

台湾でできること。

CREA 2015年1月号

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定価780円