オリジナルトリートメントは、その名も「フォルモサ」

 トリートメントのメニューは60種類。ほかのマンダリン オリエンタルにあるスパと同様、台北にもオリジナルメニューが用意されている。そのひとつが、「フォルモサ」(所要2時間半)。麗しい島という意味を持つ台湾の別称「フォルモサ」の名を冠したトリートメントは、真珠と塩を混ぜたプロダクトでスクラブするフット・トリートメントに始まり、全身の泥パック、温かいエッセンシャルオイルを使ったマッサージを行うフルコース。けっして強くなく、まるで蝶が舞っているかのようなソフトなマッサージは、卓越した技術を持つセラピストならではの妙技だ。

左:まずはハーブティーでリラックスしながら足のマッサージ。
右:施術の始まりを告げるティンシャベルを聞いた後は、至極の全身トリートメントで深い深い世界へ。

 ほかにも、アジアの伝統文化と健康療法をモチーフに考案されたメニューが2つ。日本の「禅」にインスパイアされた「ゼン・トゥ・ソウル」(所要2時間半)は、温めた竹を利用して全身マッサージを行い、緊張した筋肉を解き解し、同時に身体と気のバランスを整えてゆくというもの。「シークレット・サイアム」(所要3時間)は、タイの伝統手法と有機栽培のハーブを組み合わせたトリートメント。心と身体が奥深いリラクゼーションに誘い込まれる不思議な感覚は、究極の癒しともいえる。

 スパでは、このトリートメントのことを「JOURNEYS」とうたっている。まさにその名のとおり、まるで知らない街を旅しているかのような、非日常感を満喫することができるはず。どのトリートメントにしようか迷ったら、時間枠のみを予約し、ゲストそれぞれにあったパーソナル・トリートメントを施す「タイム リチュアル」(所要2時間または3時間)がおすすめだ。

スタンダードのトリートメントルームにも、ゆったりとしたドレッサーやシャワールームを完備。

 いずれのメニューを受けるにしても、予約の45分前にはスパに到着し、ヒート&ウォーター施設を利用しておきたい。ジャクジーやサウナ、エネルギーを与えると言われるアメジストを用いたクリスタル スチームシャワーで心地よく汗を流し、アロマが香るレインシャワーでクールダウンすれば、その後のトリートメント効果も絶大なものになるはずだから。

こちらがヒート&ウォーター施設。ジャグジーやコールドバス、スチームサウナ、リラクゼーションエリアがある。

マンダリン オリエンタル 台北
所在地 台北市松山区敦化北路158号
電話番号 +886-2-2715-6888
URL http://www.mandarinoriental.co.jp/taipei

日本での予約・問い合わせ先

マンダリン オリエンタル ホテル グループ 日本リザベーションオフィス
フリーダイヤル 00531-650-487

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

2014.09.07(日)
文・撮影=芹澤和美
コーディネーション=Lily Yi