台北で食べるからおいしいフレンチとイタリアン

 台北といえば、美食の街。2014年5月にオープンした「マンダリン オリエンタル 台北」にも、名だたるレストランが集結。味のクオリティーはもちろんのこと、革新的な空間の演出でも話題を集めている。マンダリンならではの美食を味わえるのは、世界で活躍するデザイナー、トニー・チーの設計による3つのダイニングのほか、ティーラウンジ、ケーキショップ、バーだ。

 「COCO」は、伝統的なブラッセリーの雰囲気を楽しめるフレンチレストラン。コーヒーとスイーツを楽しむスペースと、世界の名作を集めたライブラリー、メインダイニングからなる構成もユニークだ。朝食から深夜の軽食まで、いつでもおいしい食事が楽しめるというのも、頼もしい。

キラキラと光る天井の装飾がゴージャスなフレンチ・ブラッセリーの「COCO」。

 味もさることながら、伝統的な料理に遊びのスパイスを取り入れているのも、このレストランの魅力。キャンディーのように紙で包んだバターや、フライパンに大胆に盛られたローストチキンなど、サーブの仕方や盛り付けでも、存分に楽しませてくれる。

ダイナミックな盛り付けのローストチキン(左)や、フレンチの高級食材の定番、カエルのもも肉のグリル(右)など、本格的な味を楽しんで。

 「ベンコット」は、ミシュラン3つ星を持つシェフ、マリオ・チッタディーニ率いるイタリアン。5ツ星ホテルのメインダイニングながら、オープンキッチンスタイルの店内は堅苦しさがまったくなく、温かでリラックスした雰囲気。イタリアの家庭料理を意識した料理には、できるかぎりオーガニック食材を使用している。

ダイニングの隣にワインセラーも併設。食後のドルチェもおいしいと評判。

 台北旅行でチャイニーズ以外のものを食べるというのは、あまり選択肢として思い浮かばないかもしれない。だが、台湾といえば、食材の素晴らしさ、豊富さでも有名。それら新鮮な食材と腕利きのシェフたちがコラボすると、台湾のフレンチもイタリアンも、これだけおいしくなるのだと、実感するはずだ。

シェフ、マリオの腕にかかれば台湾の食材は極上のイタリアンに。

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2014.09.05(金)
文・撮影=芹澤和美
コーディネーション=Lily Yi