70代でモデルの道へ…転機となった、息子の言葉
現在、順子さんはロエベやイッセイミヤケなどの有名ブランドからモデルの仕事も依頼されるようになり、画家としてもモデルとしても精力的に活動している。「今後の夢は、同年代のお洒落な女性を集めて、ファッションショーを開くこと」と意欲的だ。
こうした挑戦の背景には、息子たちの後押しもあるのだという。「1、2年前かな、息子たちに『ママ、もったいないよ』って言われたのよね。もっともっと華やかな場所で活躍できたはずなのにって意味らしいんだけど」。家族の存在もまた、彼女の創作活動の源泉となっているのかもしれない。
75歳になった今も精力的に活動する順子さんは、「体が動くのって、あとせいぜい10年じゃん」と語る。その言葉からは、残された時間を惜しむように、自分の才能を最大限に発揮しようとする強い意志が感じられる。
浅野順子(あさの・じゅんこ)
1950年横浜市出身。ゴーゴーダンサー、モデルなどを経て結婚し、ミュージシャンのKUJUN、俳優の浅野忠信の2児を儲ける。ブティックやバーの経営に携わった後、独学で絵画を描き始め、2013年、63歳にして初の個展を開催。その後、画家として創作を続ける。ファッションアイコンとしても注目を浴び、現在は、さまざまなブランドのモデルとしても再び活動を繰り広げている。
近田春夫(ちかだ・はるお)
1951年東京都世田谷区出身。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、最先端のジャンルで創作を続ける。文筆家としては、「週刊文春」誌上でJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載した。著書に、『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』(リトルモア)、『グループサウンズ』(文春新書)などがある。最新刊は、宮台真司との共著『聖と俗 対話による宮台真司クロニクル』(KKベストセラーズ)。
